2212 釈迦の教え/四苦八苦

仏教における”苦”とは、単に苦しいという
ことではなく”思い通りにならない”という
意味があります。

この”苦”には四苦八苦の8つの苦しみがあり、
お釈迦さまは、人生自分の思い通りにならない
ことばかり「一切皆苦」の真理を知ることから
説いておられます。

[ 四 苦 ]
誰も避けて通ることの出来ない苦しみをいいます
生 苦 ・・ 生きる苦しみ
老 苦 ・・ 老いの苦しみ
病 苦 ・・ 病いの苦しみ
死 苦 ・・ 死を迎える苦しみ

[ 八 苦 」
八苦は、生きていく中で出会う苦しみをいいます
求 不 得 苦 (ぐふとっく)
 お金や物・地位・名誉など、
 求めるものが手に入らない苦しみ

怨 憎 会 苦 (おんぞうえく)
 恨みや憎しみを抱いている人と出会う
 苦しみ

愛 別 離 苦 (あいべつりく)
 親子・夫婦・兄弟など、愛する人と分かれる
 苦しみ
五 蘊 盛 苦 (ごうんじょうく)
 心身の迷いを思うようにコントロールできない
 苦しみ

 

2211 釈迦の教え/一切皆苦

仏教の教えには、この世の真理を解き明かす
4つのキーワードがあります。

一 切 皆 苦
人生は、自分の思い通りにならないことばかり
である。仏教における”苦”とは、単に苦だけ
でなく「思い通りにならない」の意味があり、
この”苦”には「四苦八苦」という八つの苦しみ
があります。
諸 行 無 常
人生ははかなくもむなしいものだ。
宇宙万物全てのものは移り変わり、また生まれ
ては消え去る
運命を繰り返し、永遠に変わらな
いものなどない・・
諸 法 無 我
自分の命も財産も、全て自分のものと思いがち
だがそうではなく、世の中のあらゆるもの全て
が互いに影響し合う因果関係によって成り立っ
ている。
自然環境も同様、絶妙なバランスのうえに成り
立っている。
そうした中で自分が「生かされている」ことに
気づくのです。
涅 槃 寂 静 」(ねはんじゃくじょう)
煩悩を脱し、あらゆる現象に一喜一憂すること
なく、苦しみから脱して「さとり」の真理に
到達した涅槃(ねはん)の境地に至ること。
仏教の出発点は「一切皆苦」人生思い通りに
ならないことを知ることから始まります。
何故苦しみが生まれるのか?仏教ではこの原因を
諸行無常
すべては移り変わるもの・・
諸法無我
すべては繋がりの中で変化していくという
真理にあると考えます。これら仏教の教えを
正しく理解したうえで、世の中をとらえること
ができれば、何事にも一喜一憂することなく、
心が安らいでいく・・
苦しみから開放されるのです。
これが仏教の目指すべき「涅槃寂静」”さとり”
です。

2210 怒りの感情をコントロールする6秒

上層部から大幅に引き上げられた月間の売上
目標。どうやって達成するか・・
営業方針などを話し合う会議の場で、
部下の無責任な発言に・・
「文句があるなら代案を出せ!」男性部長は会議中、
部下の言動に怒りを抑えきれず、思わず机を
激しく叩き、つかみかかった。
間を置いて部屋に戻った部長は部下に
陳謝した。
以後、首の痛みや手足のしびれを訴えた部下は
うつ病などの診断を手に、1ケ月後に退職。
部長と会社を相手取って、暴行で心身を傷付け
られたとして訴え、請求された賠償額は
1億4千万円。
これまで暴力はおろか、社内で人とのもめごと
1度もなかった部長・・部下に軽んじられた
とついカッとなって手を上げた。

部下の代理人に「机を強く叩くこと自体、
パワハラと思わなかったのか」と問われ、
「同い年の部下とのケンカと思っていた」と
釈明した。
ストレス社会に生きる管理職に欠かせないのが
自身の怒りの感情をコントロールする力だ・・
イラッとしたら・・
心の中で6秒数え、怒りのピークが通り
     過ぎるのを待つ

部長が怒りを6秒間飲み込んでいれば、
争いごとは起きなかっただろう。
”沸騰”した感情をいかに鎮めるか・・

ストレス社会の真っ只中にいる現代の管理職・・
仕事だけでなく自分自身をマネジメントする
能力が求められるのです。

1部上場企業で10年間中間管理職をしていた
私・・上層部からの厳しい目標達成要求に、
ストレスと苦労の連続だった。
その経験から、
人ごととは思えない、身につまされる事例です。