2254 夜中、トイレに2回以上起きる人は・・

東京八王子に住む私の弟は妻と2人暮らし。
76歳の時に脳梗塞を発症し、左半身不自由

で、左手で茶碗を持てない体になった。

2年前の9月自宅で転倒・・左足の大腿骨を
骨折した。深夜1時、いつものように目が覚
め、寝室の隣にあるトイレに行く途中だった。

転倒時は自由がきく右手で杖をついていた。
トイレの前で右手を杖から離し、廊下の手す
りをつかもうとして転倒した。

今も、小用のため夜中に2回は目が覚める。
寝室には簡易トイレがあるが、本物のトイレ
でないと出るものも出ず、用を足す気になら
ない。
排尿のため、夜中に1回以上起きる症状を
夜間ひん尿という。2回以上は日常生活に
影響する。60代の男性の74%、80代
では93%が、夜中に起きてトイレに行く。

夜間ひん尿の原因には・・
① 心不全、慢性腎臓病による「夜間多尿」
② 前立腺肥大症による「膀胱蓄尿障害」
③不眠症や無呼吸症候群による「睡眠障害」
などがある。
夜間排尿回数が2回以上の人は、転倒による
骨折れのリスクが2倍以上になるという・・
注意しなければならない。

2253 103万円の壁(2)

国民民主党の要求通りに「103万円の壁」
を撤廃すると、国・地方を合わせて7~8兆
の税収減になり、財政が破綻してしまうと
専門家は懸念する。
自治体側でも、地方財政に大きな穴が開く
と、撤廃には消極的だ。
年収の壁は、社会保険の負担が増え
ることの2つがある。
100万円と103万円、150万円が税の
壁。106万円と130万円が社会保険の
壁だ。
最初の壁は100万円で住民税が発生する。
次の壁が103万円で、これを超えると所得
がかかる。

103万円は基礎控除48万円と給与所得
控除の合計額で、所得のある人全員が対象。

所得税は、収入から103万円を上回る部分
にだけかかる。最低税率は5%で、収入が増
えたのに手取りが減るという逆転現象は起こ
らず、現実”壁”は存在しないのでは・・
          
例えば、収入が110万円になったときの
所得税は
(110万ー103万)✕5%=3500円
尚、医療費控除生命保険控除など、
いくつかの控除の適用を受ければ、年収が
103万円を超えても所得税がかからないか、
わずかの金額で済みます。

 

2252 103万円の壁

自民、公明両党と国民民主党の政策協議で
焦点となっている「103万円の壁
本当に壁といってよいのか疑わしい。

過去、パートで働く主婦の年収が103万円
を超えると、夫の配偶者控除の適用がなく

り、世帯の収入が減少する逆転現象が起きた

しかし、今は手取りの逆転を防ぐ「配偶者
特別控除」があり、2018年の税制改正で
は、同控除の満額を適用する年収ラインが
150万円まで引き上げられている。

103万円の壁を超えて納税が始まれば、
給料の一部は天引きされるが、収入が増えた
からと手取りが以前より減ることはない。
壁というほどの就労障壁なのだろうか?

扶養家族となっている学生がアルバイトをし
て、年収103万円に達すると扶養から外れ
世帯の手取りは減る。

但し「勤労学生控除」を使えば、学生本人の
所得税の非課税枠は、130万円まで拡大す
る。
パートで収入を得ている専業主婦が
基礎控除」と「配偶者控除」という二重の
控除を受ける現状は、働き手の不公平感を
引き起こしている。

この点を放置したまま基礎控除を引き上げれ
ば、主婦パートへの優遇は更に厚くなる。
パートは増えるかもしれないが、女性がフル
タイムを見送る誘引になりかねない。

               日本経済新聞