■「日本のホテル・旅館100選2023」に
選ばれた石川県の旅館
1位 加賀屋(和倉温泉)
7位 ゆのくに天祥(山代温泉)
もてなし8位、料理17位、施設6位、企画7位
39位 加賀屋・あえの風(和倉温泉)
46位 のと楽(和倉温泉)
63位 たちばな四季亭(山代温泉)
76位 加賀屋別邸松乃碧(和倉温泉)
88位 滝亭(金沢市)
2189 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「マナーのツボ/加賀屋の美しいお辞儀」
日本には「行き逢うときの礼」という作法があります。
例えば廊下や道路では中央が上座で、端が下座です。
神社にお参りするとき、参道の真ん中を歩かず、
端を歩くのは、真ん中が上座になるからです。
今年12月11日
「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選 2023」で、
和倉温泉加賀屋が2年ぶりに総合1位に 返り咲いた。
「100選」は、旅行会社全国1万4376か所に投票用
紙を送り、「もてなし・料理・施設・企画」の4部門で
評価。
加賀屋はもてなしと企画で一位、料理と施設で2位となり
2015年まで36年連続”接客日本一”総合1位を獲得。
16年は3位、17~20年は1位、21年は2位でした。
加賀屋は、当日お客様が到着する少し前に、お部屋
担当の仲居が玄関前にずらりと並び、お客様が到着
すると同時にお辞儀をして出迎え、館内に誘導する。
訓練されたきれいなお辞儀は頭、首筋、背筋がまっすぐに
なっている。旅館の従業員は廊下の端を歩いています。
お客様とすれ違うとき、少し前で立ち止まり、お客様の
方に足先を向けて、かるく会釈をするのです。
廊下での従業員の会釈は、どこのホテルでもよく見かけま
す。が、この旅館のように、足先を相手にきちんと向けて
立ち止まり、美しい会釈をするのを見かけたことがない。
歩きながら顔だけお客様に向け、軽く会釈するのが普通で
す。お客様が感動するのは、お客様にきちんと”心”を向け
ているからです。
上の空で形だけのお辞儀をしても、お客様に伝わりません。
社内の教育の場で、いくら美しいお辞儀の仕方を学んでも、
心のこもったお辞儀でなければ、意味をなさないのです。