2172 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
21世紀の産業革命
「AI は人類の利益になるか?」
人間に勝る賢さを獲得しつつあるAI 。
「チャットGPT」をはじめとする生成AI の登場で、
新たな進化の段階を迎えようとしている。
AI の進化速度はすさまじい。「チャットGPT」が優れ
た点は「AI を大衆化」したことにある。
技術的に高度なだけでなく、利用者には親しみやすく、
使いやすく、様々な用途の役に立っているからだ。
生成AI は優れた開発者の為のツールであり、顧客サー
ビスや情報収集、電子メール作成などにその能力を発揮
する。
AI はすでにインターネット広告から医療の画像診断まで
巾広く役立っている。様々な産業分野に恩恵をもたらした
100年前に発明された”電気”を超えている。
高校生から中小企業、大企業まで誰もが「チャットGPT」
のようなツールを使えば、経験と能力を要する従来の垣根
は下がってくる。
AI は既に、医師や弁護士試験に合格する知的水準に
達していて、人間をしのぐ賢さを手に入れつつある。
電卓の計算力が人間より優れているように、
「チャットGPT」も、特定の作業では人間を上回る。
ただ、仮にA1 が医師の国家試験に合格しても、
訓練された人間の医師をしのぐことはない・・
AI が人間と全て入れ代わって担えるわけではない。
ならば人間は何をすべきか?
AI には無理でも人間にできることは沢山ある。
AI が自動化するのは仕事そのものではなく、一部の
作業だ・・
多くの職業でその比率は40~20%になるだろう。
問題は、余った人の余剰力を使って、より価値を生み
出す仕事ができるかどうかだ・・
日本経済新聞