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2023年10月 アーカイブ

2023年10月01日

ハチバンラーメン・アジアで攻勢

■ 8番ラーメン1号店の記憶

今から55年前、八番ラーメンの人気を聞き
つけた私・・加賀市箱宮まで約1時間、
小松市JR粟津駅から先はまだ未舗装の
でこぼこ道を、軽トラックに揺られて食べに行った。

店はカウンターのみ。5~6人座れば満席に
なるバラック。背後の壁には当時まだ珍しい、
フランチャイズ募集と、 手書きのポスターが
貼ってあった。
ところで、味はどうだったか? まったく記憶にない。



2164 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「ハチバンラーメン・アジアで攻勢」

ハチバン創業者・故後藤長司氏は、芝すし創業・故梶谷
忠司氏の勧めで、1967年加賀市の箱宮に、国道8号に
ちなんで命名したラーメン1号店を開いた。

その後、炒めた野菜たっぷりのラーメンが人気を呼び、
北陸を代表するソールフードに成長。現在、国内の店舗数
は115店。
タイの繊維会社のオーナーが石川県に出張した折、
8番の味に感動。ハチバンと海外初のフランチャイズ契約
を締結し、1992年バンコクに初出店した。

地元に受け入れられる味と価格を実現するためのカギと
なるのはセントラルキッチン。地元でとれた野菜を刻み、
麺やスープと各店舗にスピーディ配送した。

現在タイ国内の店舗数は、日本を上回る159店舗。
タイで最も人気のあるラーメン店に育った。
日本円で480円と手頃な価格に加え、現地の味になじむ
新メニューを次々開発し、ヒツトさせた。

コロナが収束に向かう今春から、ベトナム・香港、東南
アジアへの本格出店を開始した。
タイでは、経済成長が著しい地方に照準を合わせ、現在の
店舗数7割增を目標に、毎年10店舗ほどのペースで増や
していく。
ベトナムは19年に1号店出店。新型コロナが治まった
今年、ホーチンミン.に2号店を開店。年内に更に1.店舗
増やして、50店舗を目標にする。

タイ進出から31年・・同国の若い人の中には、地元の
ラーメンチェーンと勘違いして、北陸に観光旅行したとき、
「日本にも8番があるんだ」と驚いたという。



                                                                       日本経済新聞

2023年10月04日

「アイス消費日本一は金沢市。 昆布消費日本一は富山県」

2165 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「アイス消費日本一は金沢市。
   昆布消費日本一は富山県」

アイスが日本一消費される市は? 年間を通して温暖な
那覇市か? はたまた昨年国内最高気温41度を観測した
浜松市か?・・答えは金沢市だ。

総務省の調査によると、同市のアイスの年間消費額は
1万3932円・・全国平均を約3000円上回った。
過去10年で6回日本一になっている。一方の那覇市は
最下位になったことも・・

金沢市の消費はなぜ多いのか? 茶道と和菓子文化が発達
し、金沢市民に甘党が多いこと。加えてスーパーが季節に
関係なくアイスの半額セールを頻繁に行い、まとめ買いす
る家庭が多いことが挙げられる。

「とろろ昆布のおにぎり」がコンビニで売られる、昆布の
消費量全国一位の富山県。北海道へ漁業出稼ぎ・移住が
多い富山県人は、故郷に昆布を送った。

北前船による交易・・昆布を蝦夷から大阪に運ぶ北前船の
中継港として、大量の昆布が北海道から富山県に運びこま
れた。
また越中売薬の活躍が、富山と北海道の深いつながりとな
り、昆布を使った郷土料理を育み、独自の昆布文化を生み、
富山県に浸透していった。

また、北海道から最も遠い沖縄が、昆布の消費量全国上位
なのは、越中の売薬が薩摩を通して、日本海ルートでもた
らされる昆布と、中国から琉球に入ってくる大量の漢方薬を
交換流通したことによる。


                                                                  日経新聞「くらし探検隊」

2023年10月07日

石川県金沢/技術集積度・世界11位

●冷凍寿司・スティクすしの開発

すし職人200人を要し、「金沢まいもん寿司」
を全国に展開するエムアンドケイは、スポーツ
観戦時に片手で食べられるスティックすしを
開発し、11月22日に発売開始。

特殊技術で冷凍し、ネタもシャリも握りたてに・・
ネタは、アナゴとサーモンの2種類で1本600円。
全国の野球やサッカー場で観客数に応じ必要な
数だけ解凍すればよく、機内食やクルーズ船へ
の販売輸出も強化していく。



2166 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「石川県金沢/技術集積度・世界11位」

国連の「世界知的所有期間(WIPO)」は、
9月20日世界の技術革新力ランキングを発表した。
地域に住む研究者・発明者が出した科学技術論文と
国際特許出願数を指標に、ランク付けした。

石川県は金沢市を中心に、世界的イノベーションの
集積地として国内トップ、世界11位にランクされた。
国内2位は東京・横浜地区で、世界18位になった。

●人口100万人あたりの「科学技術集積地」ランキング
   1位 ケンブリッジ(米)
   2位 サンノゼ・サンフランシスコ(米) シリコンバレー
   3位 オックスフォード(英) 
   ※いずれも世界的名門大学が立地している。

   4位 アイントホーフェン(オランダ)
   5位 ボストン・ケンブリッジ(米)
   6位 韓国・大田(テジョン) 東洋1位

石川県の2018年から5年間の国際特許出願数は、
ベルリンやスイス・チューリッヒに匹敵する高い水準で、
河北市のスキャナー大手「PFU」など、高い科学技術力
を誇る企業が多く立地していることが要因とみられる。

石川県は異分野・異業種の知見を結集する「オープンイノ
ベーション」を実現しやすい地域と指摘する。
尚、5年間の論文数は3441件だった。

                                                             
                                                           日本経済新聞

2023年10月11日

AI で業務の効率化を急ぐ日本の主要企業

2168 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
「AI で業務の効率化を急ぐ日本の主要企業」

日本の大手企業は、AI を使った業務の効率化を急いで
いる。主要企業の7割が労働時間の削減を計画していて、
最大4割超の時短を見込む企業もある。

NECは、資料を作成する時間がこれまでの半分の15分
になり、1時間以上かかっていたオンライン会議の議事録
作成作業も、わずか10分程度に短縮できた。

世界最大級のガラスメーカーAGCも、ソフトウエア作成
の時間が6分の1になった。管理部門では、データー分析
のソフト作成に必要だった時間は、3日から半日になった。

AI の活用を考えていない大手企業はわずか1社のみで、
人手不足が深刻化するなか、AI 導入が企業の競争力を
左右する・・中小企業も早急なAI 導入を迫られる。

AI 導入で「労働時間と人員の削減」「生産性の向上に
よる売上增
」「販管費や人件費削減」などを計画する。
業務をAI で効率化し、社員の働く時間を製品開発や
新規事業など、より付加価値の高い分野に回していく。

日本企業はデジタル化が遅れ、海外に比べ生産性は
38カ国中27位と低く、AI の活用が進まないと、
国際競争力は更に低下していくだろう・・

今後の課題は、7割の企業が社内の機密情報が、外部に
漏れることへの懸念を示している。また、AI で作成する
文章の内容にしばしば事実誤認があり、不適切な情報を
用いれば企業の信頼性を損ない、倫理的責任を問われる
ことになる。


                                                                     日本経済新聞

2023年10月14日

AI は人間の思考能力を低下させる

■読書好き、学力テストで高い正答率

今年4月に実施された文科省の全国学力テストで、
小学6年と中学3年の普段の生活をアンケートで
訪ねたところ、日頃読書が好きだったり、新聞を毎日
読んだりする生徒ほど、成績が良いことが示された。

中学校の国語と数学、英語の教科でも同様の傾向
が見られ、生徒の自宅の書棚の本の冊数が多い
ほど、成績が良くなる傾向が示された。

考えたり判断したりする行為をAI に肩代わりさせて、
脳を使わなければ、脳の思考機能は低下するだろう。



2167 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
「AI は人間の思考能力を低下させる」

長崎県の県立高校・・この6月から2年の英語の授業で、
対話型生成AI 「チャットGPT」を試験的に取り入れ、
生徒に自身の書いた英文を添削させた。

普段は1時間かかるのが、チャットGPTだと僅か18秒
で終わる。生徒の感想は「答えが直ぐわかるが頭に何も
残らない」。自分で答えを考えずに、AI に頼る負の側面
が浮かび上がってきた。

車のカーナビは、目的地へ確実に導いてくれるから便利
だ。ところが記憶には何も残らないので、ナビがなければ
どこにも行けない・・それと同じです。

九州の某私立高校で、1年の生徒が普段の学力よりも高い
レベルの回答を提出した。不審に思った先生が生徒に同じ
英作文を書くよう求めたところ、チャットGPTの回答を
丸写ししていた・・

考えたり判断したりする行為をAI に肩代わりさせて、
脳を使わなければ、脳の思考機能は低下してしまう。
安易な使い方をすれば、成長期の子どもの志向力に
悪影響を及ぼすことに・・

人類史上初めて、人知を超える人工知能AI を発明した
ことで、人類は賢さを手放すことになる・・
その後、人類に未知の脅威が襲ったら、人類は地球の覇者
でなくなる日が来るかも・・



                                    読売新聞「AI 小中向け指針」より

2023年10月18日

人とAI ロボットが共に働く時代へ

2169 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
「人とAI ロボットが共に働く時代へ」

急速に進化するAI が、小売や飲食業の現場を変えようと
している。人手不足への対応で、近い将来人の能力を超え
たAI が、売り場の主役になるだろう。

人口約2万6500人の福岡県の小さな町の一角で、
最先端の技術が詰まったスーパーが24時間営業している。
レジのカメラに顔をかざし、登録した顔の情報をAI が本人
かどうかを判別して会計を済ませる。

店内各所に設置したAI カメラが、惣菜や弁当の売れいき
を判断し、仕入先へ発注する。約1000平方㍍の店内で、
4倍の規模の他店と同等の品揃えを可能にしている。

『AI を活用したテクノロジーを導入しなければ、人口減
の未来を生き残ることはできない』 と社長は語る。

日本の人口が1億人を切る2050年代半ばを待たずとも
、様々な職種で人手不足に見舞われる時代が来る。
特に、人手に頼る小売業や飲食業などの労働集約型の
産業は、深刻な人手不足に悩まされるだろう。

未来を見据え、店頭ではAI やロボットによる省人化の
取り組みが広がっている。
ファミリーマートは24年度までに、冷蔵陳列棚にある
飲料を「自動充填するロボ」を300店で導入する。

蕎麦ロボットの開発も進み、蕎麦ゆでからぬめり取り、
水で締めるまで、すべてロボットが自動でやる。
ロボが労働を代替する「不労社会」に向け、様々な分野で
技術開発が進行する。

大阪王将では、冷凍ギョーザの製造ラインで、不良品チェ
ックをAI に任せたところ、人員を3割減らすことができた。

 


                                                   日本経済新聞

2023年10月21日

10月1日から消費税インボイス制度始まる

2170 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
「10月1日から消費税インボイス制度始まる」

政税の適正な徴収を目指すための「インボイス制度」を
この10月1日から始めた。
納税の透明性と公平性を高めるのに不可欠だが、これまで
免税されていた小規模事業者は、制度に登録すれば新たに
税負担が増えることになる。

登録せず、課税事業者にならないと、税負担が増える取引
先企業から、敬遠されたり不当な扱いを受ける怖れが出で
くる。
消費税は、生産から販売までの各事業者が分担して納税す
る。これまでは、年間売上が1000万円以下であれば、
受け取った消費税額分を収める必要のない免税事業者と
されてきた。
免税事業者と取引する企業も、仕入れ時にかかった10%
の税額が控除できた。

今月10月からの制度開始後は、原則仕入先から
「インボイスを発行」してもらわないと控除できなくなる。
仕入先は、課税業者として登録しなければ発行できない。

仕入れ先が税務署から交付を受けた”登録番号”を、
請求書に添付し保存しておく。決算時にまとめて確認する
のは大変なので、日々の会計に取り込み、月次で処理する
ようにする。
この制度によって、国庫に入るはずの消費税が「益税」
となって、免税事業者の手元に残ることが少なくなる。
財務省は、年2500億円程度の増収を見込む・・

2023年10月26日

建築設計AI で、1週間⇒数時間に

2171 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
21世紀の産業革命
「建築設計AI で、1週間⇒数時間に 」

建設業界の大手・清水建設は、建物の骨組みを決める
「構造設計」の業務のAI による新システムを開発した。

それまで、構造計算に1週間程度要していたのが、
わずか数時間で作成できるようになった。
残業規制が強化される2024年への対応にもなる。

コンピュータが普及し始めた1980年代半ば頃から、
「建築図面作成ソフト」が普及するようになった。
それまでは設計積算部で、建築士の資格を持った
社員が手作業で図面の作成を行っていた。

あれから40年・・AI の急速な進歩に伴い、生成AI に
これから設計するビルの高さや面積などの寸法を入力する
と、過去に蓄積した
データーを基に、類似した骨組みを
抽出して3Dモデル化する。

柱や梁の大きさや数量も自動で作成する。
建築計画のイメージに合ったデーターを選び、ほんの少し
手直しするだけで、施主が求める設計案が出来上がって
くる。
構造計算は複雑な計算が多く、経験を積んだベテラン
設計士の作業分野だったが、AI の導入によって作業が
効率化され、顧客に時間を要せずに何点かの案が提示
でき、プラン変更への対応も容易になった。



                                                                  読売新聞

2023年10月29日

AI は人類の利益になるか?

2172 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
21世紀の産業革命
「AI は人類の利益になるか?」

人間に勝る賢さを獲得しつつあるAI 。
「チャットGPT」をはじめとする生成AI の登場で、
新たな進化の段階を迎えようとしている。

AI の進化速度はすさまじい。「チャットGPT」が優れ
た点は「AI を大衆化」したことにある。
技術的に高度なだけでなく、利用者には親しみやすく、
使いやすく、様々な用途の役に立っているからだ。

生成AI は優れた開発者の為のツールであり、顧客サー
ビスや情報収集、電子メール作成などにその能力を発揮
する。
AI はすでにインターネット広告から医療の画像診断まで
巾広く役立っている。様々な産業分野に恩恵をもたらした
100年前に発明された”電気”を超えている


高校生から中小企業、大企業まで誰もが「チャットGPT」
のようなツールを使えば、経験と能力を要する従来の垣根
は下がってくる。
AI は既に、医師や弁護士試験に合格する知的水準に
達していて、人間をしのぐ賢さを手に入れつつある。

電卓の計算力が人間より優れているように、
「チャットGPT」も、特定の作業では人間を上回る。
ただ、仮にA1 が医師の国家試験に合格しても、
訓練された人間の医師をしのぐことはない・・
AI が人間と全て入れ代わって担えるわけではない。

ならば人間は何をすべきか?
AI には無理でも人間にできることは沢山ある。
AI が自動化するのは仕事そのものではなく、一部の
作業だ・・
多くの職業でその比率は40~20%になるだろう。
問題は、余った人の余剰力を使って、より価値を生み
出す仕事ができるかどうかだ・・


                                                  日本経済新聞

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