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中国の改正”反スパイ法”

2159 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「中国の改正”反スパイ法”」

中国で改正「反スパイ法」が7月1日から施行された。
国家安全の確保に向け、AI の監視システムを駆使して
国民のスパイ行為を監視する。

中国当局は、街中の随所に設置した監視カメラの映像や、
個人情報を大量に保管する。これらをAI に結びつけ、
スパイ組織や疑いのある行為を洗い出し、監視する。

疑いがあるだけで、手荷物や電子機器を強制的に調べられ
るようにした。国民に通報義務を課し、反スパイ活動に
貢献すれば表彰する・・国の秩序維持を任務とする、
戦前日本の憲兵が脳裏をよぎる。

AI の脅威とは何かといえば、それは悪用だ。
ロシアや中国、北朝鮮などの独裁覇権主義国家に、
悪用されることが恐ろしい。

中国では、監視カメラを張り巡らせ、全ての国民をAI で
監視する。国家レベルでプライバシーの侵害が行われる。
IT(情報技術)が、監視社会と全体主義の確固たる社会
を生み出していく。

西アフリカのセネガルの首都ダカールは、アフリカで治安
の良い街として知られる。その街路に頻繁に目に入るもの
がある・・中国政府の約200億円の援助による、中国製
の監視カメラだ。
主要都市に設置したカメラが集めるデーターは、セネガル
政府が中国の指導で整備したデーターセンターで分析する。

米国や日本政府は、通信に絡む安全保障の脅威から国民を
守るため、中国ファーウェイ製の機器の使用を除外ている。
中国に情報が流れる懸念が拭えないことが背景にある。

中国が05年以降にデジタルインフラを輸出した国は
約40ヵ国。地球の人口の4分の1に相当する17億人が
中国国家権力の目や耳にさらされているのです。 


                                                          日本経済新聞

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