■ 建設現場にAI ロボット
大成建設は、建設現場にバラバラに置かれた
資材の種類や向きをAI で識別し、指定の場所
に運搬したり、整理整頓を担う新型ロボットを
開発し、日本や米国、欧州に特許を出願して
いる。
建設業界の深刻な人手不足を解消し、
従業員の働き方改革を進める狙いがある。
2160 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
「AI は脅威か?新たな成長の起爆剤に」
19世紀前半の産業革命以降、テクノロジーの進化は人々
の働き方を様変わりさせてきた。現在の労働者の60%が
私が生まれた年、80年前の1940年には存在しなかった
職業に就いている。
雇用創出の85%以上が、新技術による職種の増加による。
過去20年間の人々の働き方は、インターネットやスマー
トフォンの普及で大きく様変わりした。
高度なAI の登場は、文章や画像を生成する分野にその
傾向が強く見られる。
AI の手助けによって、ライターやデザイナー、ソフト
開発者なら誰でも、良品質のコンテンツを生み出せるよう
になり、熟練した専門家と競争することも可能になった。
身近な例では・・今までベテランのタクシードライバーは、
その街の全ての通りや名前に精通していた。
今はGPSやAI のアプリのお陰で、二種免許があれば
誰でも運転手になれる。
AI は多くの職業で参入障壁を低くしている。
デジタル分野のスキルを持つ人材の需要が高まり、
AI ソフトの開発に携わる人が、高収入を得るようになっ
た。
では「生成AI 」は経済や雇用にどのように影響するのか。
現在の業務の1/4がAI により自動化されると予測する。
特に影響が大きい「オフィス事務」は46%、「法務」は
44%の業務がAI に換わると予測される。
労働市場に創造的破壊をもたらすAI だが、脅威とは限ら
ない。人口減に直面する日本のような国では、生成AI に
よる自動化や業務効率化が、生産性を高めることになる。
米国マッキンゼーは、生成AI の活用が進むと、世界で
年間約370兆~630兆円の経済効果が見込まれると
予測している。
日経新聞「テクノ新世」より