■米AP通信は生成AI で作成した記事は、
「記者の代わりにはならない」と、採用しないことに
した。
■米音楽界最高の栄誉とされる、グラミー賞を主催
するアカデミーは先月16日、作者のいないAI で
つくった楽曲は、受賞の対象外とする新ルールを
発表した。
2156 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「岐路に立つ人類/人知超すAI 技術(6)」
「人間の仕事がAI に奪われるのではないか」との懸念が
広がっている。人間とAI の境界が益々曖昧になっていく。
今のところ、職人の繊細な熟練作業の分野にまで及んで
いない。
言語理解や、膨大な知識認識などの言語処理能力が
先行進化する・・翻訳、文章の校正・校閲、文章作成の
仕事は、生成AI の登場で入れ替わっていくと予測される。
AI の発達は、高学歴で高い賃金を得ているホワイトカラー
への影響が大きいが、人間が今やっている仕事をAI に
奪われる、というだけの問題ではない。
AI を巧みに利用した人が生産性を上げ、利用できなかっ
た人が失業する・・この方が多くなるのでは!
AI と人間の職の奪い合いではなく、人間と人間の間での
職の奪い合いが起こることが予測される。
音楽界では、生成AI が画像や文章を自動でつくる。
人間が書いたような作品を作ることができる、生性AI の
利用が急拡大していて、波紋を広げている。
台頭する生成AI を使いこなし、技術が学べる30時間の
カラキュラムの受講料は15万円と高額だが、申込みは
1千人を超えた。
いち早く受講したシステム開発会社のMさんは、学んだ
知識を活かし、生成AI を新規事業開発のアイデアの立案
に生かす。
「AI が業務に広がるのは確実。早めにスキルを身に付け
れば、同僚に差を付けられる」と目論む。
日経新聞「テクノ新時代」より