2149 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「岐路に立つ人類/人知超すAI 技術(4)」
AI 技術は飛躍的な進化を遂げ、人間の覇権を脅かす
までになった。地球史の新たな時代「テクノ新世」が幕を
開ける。
現在人間がやっている仕事の4分の1は、将来AI に取っ
て代わると予測される中、テクノロジーは敵か味方か?
産業革命に沸く19世紀の大英帝国では、失業を恐れた
労働者が機械を打ち壊す運動が起きた。
政府は軍を動員して暴動を鎮め、国力の礎を築いた。
あれから約200年・・テクノロジーが社会に与える衝撃は
当時の機械とは比べものにならない。
AI による人類絶滅のリスクは、核戦争に匹敵するのです。
AI がもたらすリスクの一つに”衰弱”がある。
重要な判断をAI に託すようになると、人間の知識や
スキルを司る機能が衰えてくる。「いずれ人類は自活能力
を失うことになる」と、AI 研究者は警告する。
一方6月、米マッキンゼーは生成AI が年最大4.4兆㌦
(約630兆円)の経済効果をもたらすと試算した。
とどまることを知らない破壊的イノベーションは、
人類の限界を踏み越える。人類に代わりテクノロジーが
覇権を握る「テクノ新時代」の到来を予感させる。
AI を脅威とみなすか、それとも共生を探るか・・
今、人類は岐路に立たされている。
日経新聞「テクノ新時代」より