2131 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
幸せな人生 「トラブル・問題解決法」
■トラブル解決法その1
「問題も解決策もすべて現場にある」
上司の私は、部下の顔と名前をすべて覚え、すべての部署
と隔てなく付き合い、信頼される上司にならなければなら
ない。そのためには「現場第一」を貫くことです。
「問題も解決策もすべて現場にある」
例えば、取引業者との間で問題が起きたとしても、上司が
その部署をよく知っていれば、何が問題なのか判断できる。
一方からの有利な情報に惑わされないため、社内の打ち合
わせでは、部下を呼びつけるのはやめ、問題の現場に足を
運び、直接当事者と対話するようにしている。
■トラブル解決法・その2「半径2㍍の法則」
JRワンマンバスの運転手・・
あるとき運転手と女子学生の間でトラブルが起きた。
定期券がはっきり見えず、つい「ちゃんと見せて」と
強い口調で言ってしまったのです。
娘の不正乗車を疑われたと、父親が怒って電話してきた。
私は菓子折りを用意し、直ぐに自宅に向かった。
じっと座り怒りを受け止める。人はそう長く怒っていられ
ないものだ。面と向かって1時間以上怒り続けられる人は
いない・・だんだん打ち解け、最後は仲良くなった。
お客様からクレームが届いたら、どんなに忙しくても速や
かに足を運ぶ。自ら出向き、膝を突き合わせて話し合えば
収まる・・「半径2㍍の法則」が解決の最善策になった。
こんなとき電話では駄目・・いつまでも怒りが収まらない
からだ。
■トラブル解決法・その3「人として正攻法でいく」
問題職場、あいさつで職場の空気変える。
100人ほどの職場の管理職に赴任した。職員が労組から
の指令を真面目に守り、管理職とは口を聞こうとしない
問題の職場だった。私は「人として正攻法でいく」と決め
た。
着任してまず100人全員の名前を覚えた。
そして早々に職域を回り、全員に「おはよう」と挨拶した。
職員同士の会話が止まり、空気が張り詰める・・
返答は一切なし・・こちらをにらむ人もいる。
それでも翌朝また「○○さんおはよう」・・これを毎日
続けた。
一週間もたつと、ほかの人に見られないよう柱の蔭などで
小さく返答してくれる職員が現れた。
更に一週間・・職員のボス格の人が「おう、まあお茶でも
飲んでいけや」・・ほっとした空気が流れ、皆が寄ってき
て、自己紹介や雑談でわいわい盛り上がった。
JR北九州相談役・唐池恒二