2126 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「食品ロス・廃棄の山」
コンテナから取り出された大量の”廃棄食品”が、
次々と破砕機に投入されていく・・食品リサイクル工場。
スーパーや食品工場からパンや麺、野菜クズなどに分類
されてトラックに持ち込まれる量は、1日35㌧にもなる。
「もったいない」という思いばかりがつのっていく。
リサイクル工場のT社長はため息をつく。工場では粉砕機
でペースト状にした廃棄食品を殺菌・発酵させて飼料に
加工し、養豚農家に納めている。
返品や期限切れ、食べ残しなどで、まだ食べられるものが
捨てられる「食品ロス」。その量は2020年には国内で
522万㌧に上がった。毎日10㌧トラックで約1430
台分を破棄している計算になる。
スーパーやコンビニでは、売り場の欠品は顧客の流出に
つながるため、多めに仕入れる。だが売れいきの見込み
が外れれば、期限切れ間近の食品の廃棄が膨らむ。
倫理観に訴えるだけでは問題は解決しない。
食品のアウトレッド・・賞味期限間近や規格外の食品を
安く販売する・・サイトには通常の半額以下の商品が並び
、中には9割近く割引く食品もある。
伊藤園やハウス食品など、趣旨に賛同した1千社を超える
企業が商品を提供し、利用者は40万人を超えた。
消費者は、通常より賞味期限が短くても、低価格で購入
できるのが魅力だ。