釈迦の教え/生き物への慈しみの心
2113 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
心と体の健康「釈迦の教え/生き物への慈しみの心」
お釈迦様の前世における物語には、牛や象などの動物から、
鳥や昆虫さらには空想上の生き物まで、様々なエピソード
が記されています。
お釈迦様がまだ幼い頃、収穫を祝う村祭りに出かけた時の
ことです。
何気なく見下ろすと、ミミズでしょうか・・畑の穴から
小さな虫が出たり入ったりしているのを見つけました。
その動きが面白くて見ていたら、空から小鳥が飛んできて、
その虫をくわえて飛び去ってしまったのです。
「アッ」と思って空を見上げたその時、今度はその小鳥が
大きな鷹に捕まって連れ去られてしまったのでした。
その光景を見た幼いお釈迦様は、ショックを受けて何日も
寝込んでしまわれました。「生きていくためには、互いに
食べ合わなければならないのか・・」
生き物たちに対する慈しみの心が、その後のお釈迦様の
教えにたくさん散りばめられるようになりました。
この逸話から、お釈迦様が亡くなった場面を描いた
「涅槃図」(ねはんず)の絵には、たくさんの動物たちが
集まって、お釈迦様の死を悲しんでいる様子が描かれて
いるのです。