吉村外喜雄のなんだかんだ

２１０９ 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
幸せな人生「大切にしなければならないこと」

東日本大震災から１２年になる。あの震災からしばらく
経った頃、こんなことを話した人がいました。

地震の後、コンビニに出かけたら、食料と飲み物を求め
る人たちが、持てるだけの品物を抱えてレジに並んで
いました。列の中に、小学校１～２年くらいの男の子が
おやつのお菓子を持って並んでいました。

その子がレジの前に立った時、その子はレジの横に置かれ
た災害への募金箱を見て、少し考えていたが、握りしめて
いたおこずかいを募金箱に入れ、持っていたお菓子を棚に
返して出ていったのです。
それを、レジに並んでいた大人たちが見て、ハッとした
顔をした・・その場にいた私も、急に恥ずかしくなりました。

大きな地震だったので、地震に見舞われた地域では、
食品スーパーやコンビニに食料や飲み物を求めて、人々が
殺到しました。
私は男の子の姿を見て、大きな被害を受け、肉親を亡く
して悲しみ苦しんでいいる人達が大勢いることをすっかり
忘れ、自分のことしか考えず、我先にと行動していたこと
に気づき、恥ずかしくなったのです。

災害や困難なことに出会うと、不安や怖さに囚われ、
困っている人たちのことを、考える余裕がなくなってしま
います。
新型コロナウイルスの感染についても、身近に感染者が
出ると、自分への感染を恐れて、その人を悪者のように
避けたり、嫌がらせをしたりすることが頻繁に起きている
のです。
更に感染者の家族を、職場で、学校で、排除するよう
なことも起きているのです。