2104 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
食と健康 「六番目の栄養素/食物繊維」
中学生の頃「三大栄養素」というものを学んだ記憶がある。
炭水化物、タンパク質、脂肪の3つです。
今は最後の一字を”質”に統一し、炭水化物は「糖質」、
脂肪は「脂質」というのが一般的です。
次に教わった栄養素がビタミンとミネラルです。
現在では三大栄養素に2つを加え、「5大栄養素」と言わ
れている。
その後、この5大栄養素と同じような優れた働きをする
成分がわかってきた・・それは食物繊維。つまり繊維質の
多い食物で”第六の栄養素”と言われている。
食物繊維は人間の消化酵素では消化されず、それまでは
食物のカスとして見向きもされなかった。
食べ物として口から入った後、体内を素通りしていき、
便秘の解消に役立つ程度にしか、見られなかったのです。
見直されたのは、1960年代に発表された研究論文から
・・西欧に比べ、アフリカに大腸がんが少ないのは、
モロヘイヤなど、食物繊維の多い食べ物を沢山食べている
からではないか・・当時その論文は大きな反響を呼んだ。
その後研究が進み、食物繊維は便通を善くし、排便量を
増やすと共に、腸管から発がん物質を排泄していることが
分かった。そして糖尿病や高脂血症などの予防や改善に
役立っていることが、明らかになった。