2078 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
女(男)の言い分 「夫を恨み続けて40年」
夫婦の間で、自分が傷つけたことは忘れ記憶になくても、
傷つけられた記憶は何年たっても忘れないものです・・
結婚してから40年ずっと、夫への恨みを募らせてきた妻。
それが怨念となり、夫が年を取りヨレヨレになったら仕返
しをしてやろうと・・ずっと思ってきた。
夫は新婚生活1年目から、妻が作った料理に
『こんな料理やったら、外で食べるぞ』とケチをつけた。
常に上から目線で、毎日定時に食事が出てこないと
不機嫌になり、料理の品数が少ないと怒った。
子どもが小学生になり、妻が仕事に復帰しても、
夫は定時になると食卓に座った。妻は仕事を早々に
切り上げ、買い物に走り、夕飯作りに追われた。
夫は何も手伝わず、妻の帰宅が少し遅れただけで、
職場に電話をかけてきた。長年不満をつのらせてきた妻、
夫が怒るのが怖くて何も言えなかった。
70歳を迎えた頃、この関係に変化が出てきた。
年老いた夫は、すっかり弱気になってしまったのです。
今では夫に「ただ座っていても、私が何もしなければ
ご飯もお茶もでてこないわよ」などと、堂々と言えるよう
になった。
昔のことを思うと猛烈に腹が立つが、夫の哀れな姿を
見ると、そうした気持ちも治まり、許す気になる。
結婚後この歳になって、ようやく夫に言いたいことが
言えるようになった・・今が一番幸せです。