2048 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
女(男)の言い分
「少年雑誌から垣間見る、男女の精神構造」
少年誌と少女誌には、大きく違うところがある。
少女誌は、読者の年代別にいく種類もあるのに対し、
男性は小中学生も30代も、同じ雑誌を手に取りって楽し
む。
講談社の「なかよし」は小学生の女の子向きだから、
友情や親子関係。「少女フレンド」は中学生向きに初恋。
高校生以上が読む「m i m i 」は恋の葛藤など・・
年代ごとに漫画を描き分けている。
しかし「少年マガジン」は、子供も大人も年齢に関係なく
全世代の男性が手にとって読む。
少年誌の編集者に聞くと、「世代別の好みの違いはなく、
男性にウケるシーンは全世代同じです」との答え・・
「どんなシーン?・・闘って勝つシーンです」
少年雑誌から垣間見る、男女の精神構造の違いは無視
できない。男はいつまでもロマンチスト。
女はリアリストで、自分たちの身の回りの現実に関心
を示す。
成人男性の多くは、雑誌の見開きに美しい女性のヌード
写真があれば満足する。
しかし思春期の女性向けの雑誌は、それでは満足できない。
男女が絡み合うシーンを、微に入り細に入り文章で読み取
る内容でないと納得できず、満足できない・・
男性は恥ずかしくて、読む気にはならない。
漫画家/里中満智子