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新型コロナ・ブレークスルーの懸念

1978 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「新型コロナ・ブレークスルーの懸念」

新型コロナウイルスのワクチンは、ウイルスの変異とは
無関係に、免疫の攻撃能力がは接種から時間が経つと、
少しずつ減少していく。

更に困ったことに変異ウイルスの中には、ワクチンで得た
免疫をかいくぐるものが出てくる・・世界で猛威を振るう
感染力の強いデルタ型がその一つだ。

ウイルスの驚異を高波に例えると、ワクチンによって得ら
れた免疫は、町を守る防波堤だ。
完成したばかりの防波堤は、大半の高波から町を守るが、
たまに防波堤を越えてくる波がある。

これがワクチン接種後の感染「ブレークスルー感染」に
あたる。
時間経過とともに防波堤の上部が削れてきて、波が防波堤
を越える頻度が高まる。防波堤の高さが変わらなくても、
天候の変化で海が荒れれば同様だ。

前者は時間経過による免疫の弱まり、後者は新たな変異
ウイルスの出現に相当する。
現在、変異ウイルスは1400種近く確認されている。

うち、どれがワクチン開発に必要か、開発が急がれる。
ウイルスを見極める国際間の情報開示が必要になり、
各国協調した取り組みが欠かせない。



                                                            日経新聞

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