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パラオ/カンムリブダイの産卵

1958 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「パラオ/カンムリブダイの産卵」

大小の豊かな魚群で知られる太平洋の島パラオは、
ダイバー憧れのダイビングスポットです。

ギンガメアジ、バラクーダ、ロウニンアジなど、大型魚の
大群、そしてお目当てはマンタ・・何度訪れ潜っても
飽きることのないパラオ。

今回のお目当ては「カンムリブダイの産卵」です。
頭部に大きなコブがある、体長約60㌢のカンムリブダイ
の群れが数千尾集まってきて、視界を覆いつくす光景は
圧巻です。 
            
2018_05_palau_002
2010年に初めて、パラオの海での集団産卵シーンが
世界に発表され、以後ダイバーの注目を集めるようになっ
た。
新月の日の早朝、パラオの大陸棚の近くにカンムリブダイ
が集まってくる。そして見ている目の前で、一斉に産卵
ショ ーが始ま るのです。

早朝5時、ボートで目的のポイントに向かう。
水深約15㍍に潜水して、ポイントに向かうこと
約15分
・・水深20㍍、垂直に落ち込んだドロップの先端に陣取
る。
これから始まる産卵シーンを撮るため・・先端にフックが
付いた3メートルのロープを岩に引っ掛ける。ダイバーは
潮で凧のように浮き上がり静止・・カメラを構えて産卵を
待つ。  
                     
カンムリブダイの産卵3  

何千尾の群れの中から、雄1尾と雌1尾が突然約10㍍
垂直に水面に向かって一気に上昇していく。
腹部を接触して放卵・放精を行う。
雄雌の上昇産卵シーンがあっちでも、こっちでも繰り広げ
られる。

                     カンムリブダイの産卵
                      
産卵・放精を終えた雄と雌は、ゆっくり下降し、群れの中
に戻っていく。その必死な営みに、生命の神秘を感じるの
で す。

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