■ワクチン接種2ケ月後に抗体値が半減
8月30日熊本大学は、新型コロナウイルス
のファイザー製ワクチンを2回接種した医療
従事者に対し、2ケ月後に抗体検査を実
施したところ、抗体値が半減していたことを
公表した。
1956 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「ファイザー製/4ケ月で効果半減」
欧米各国で、新型コロナワクチン接種を終えた人の感染が
増えていることから、ワクチン効果の持続性に疑問を持っ
た研究結果が、相次いで公表されている。
英オックスフォード大学が、8月19日に発表した研究で
は、ファイザーの予防効果は接種から4ケ月でほぼ半減し
ワクチン接種後に、感染力が強い”インド型”に感染した
人の体内のウイルス量は、接種しなかった人の量と変わら
なかったと、明らかにした。
ファイザーのワクチンの有効性は、アストラゼネカよりも
早く薄れることが分かった。それが、3回目の接種が必要
だとする、主張の根拠になっている。
また新たな研究では、モデルナのワクチンの方が、
ファイザーよりもデルタ型に対する効果が高い可能性が
示された。
免疫効果が低下しても、ワクチンにはなお重症化を防ぐ
効果があるが、接種後に感染する人が、予想以上に多い
ことも示された。
こうした研究から、新たなデルタ型の拡大により、
「感染を食い止めるのは大幅に困難になった」と、
米エモリー大学のナタリー・ディーン教授は指摘する。
感染力の高い変異型が次々現れてくる今、専門家は
こうした研究から、劇的結論を導き出そうとしていない。
今後益々多様化が進み、感染を食い止めるのは
難しくなってくると、感染症研究者は嘆く。
日経新聞