1943 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
幸せな人生 「尊厳死協会に入会した私」
私は人生の終わり、命の終わりが近づいた時、
延命処置を施さず、自然の摂理にゆだねて寿命が尽きる。
そのような最後を迎えたいと願っている。
この先、生き永らえる見込みのないのに、ベッドの上で、
延命措置を施され、苦しみに耐え、更に半年・1年、
生きたところで何の意味があろうか・・真っ平ごめんです。
その意思表示を、あらかじめ主治医や看病してくれる
夫や妻、家族に示しておこうと、5年前私と妻はそろって
「尊厳死協会」に入会した。
協会から届いた「会員証」の裏面には、私たち夫婦の目的
「尊厳死の宣言書」が印刷されている。
記
私は、私の傷病が不治であり、かつ死が迫っていたり、
生命維持装置なしでは生存できない状態に陥った場合に
備えて、私の家族、縁者並びに私の医療に携わっている
方々に、次の要望を宣言いたします。
この宣言書は、私の精神が健全な状態にあるときに
著したものです。
⒈ 私の傷病が、現在の医学では不治の状態にあり、既に
死が迫っていると診断された場合には、ただ単に死期
を引き延ばすためだけの運命措置はお断りいたします。
⒉ 但しこの場合、私の苦痛を和らげるためには、麻薬
などの適切な使用により、十分な緩和医療を行って
ください。
⒊ 私が回復不能な遷延性意識障害(持続的植物状態)に
陥ったときの生命維持装置を取りやめてください。
以上、私の宣言による要望を忠実に果たしてくださる方々
に、深く感謝申し上げると共に、その方々が私の要望に
従ってくださる行為一切の責任は、私自身にあることを
付記いたします。