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龍にまつわる話

1940 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「龍にまつわる話」

ヒマラヤ山脈東部に位置するブータン王国。
九州より一回り大きい、
国土のすべてが、ヒマラヤ山脈の
中にあり、
チベット仏教を国教とする世界唯一の国です。

人々は敬けんな仏教徒として殺生を慎み、生きとし生ける
もの全て大切にする教えを守っている。

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急しゅんな山が、豊かな大自然と純朴な国民を育む。
人口70万・・国民の9割が「世界一幸せの国」と感じて
いる。豊かな自然が、人々の幸せに繋がっているのです。

ブータンの国民は自国のことをドゥルック・ユルと言う。
ドゥルック=龍、ユル=国、つまり「龍の国」です。
それで、国旗に龍が描かれているのです。

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国民から敬愛を受けるワンチュク国王夫妻が来日し、
福島県相馬市の小学校を訪問した際、子供たちに
龍の話をした。

『 皆さんは、龍を見たことがありますか?
   私はあります。王妃もありますね・・
   龍は何を食べて大きくなるのか知っていますか?
   龍は”経験”を食べて大きく成長していくのですよ  』

私たち一人ひとりの中に”人格”という名の龍が存在して
います。
その龍は、年をとり、経験を食べるほど、強く大きくなっ
ていきます。人は、経験を糧にして強くなることができる
のです。そして何よりも大切なことは、自分の龍を鍛えて
、きちんとコントロールすることです。

この龍の話を、国王がブータンの子どもたちにする時には
、同時に「自分の龍を大切に養いなさい、鍛錬しなさい」
と言います。
「我がままを抑える」ことや、「感情をコントロールして
生きる」ことが大切なのです。

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