1916 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
心と体の健康
「大乗仏教の教え/般若心経・不垢不浄」
般若心経の「この世におけるすべての存在は、実体がな
く、変化し流動するものである」という中心をなす思想は、
「不生不滅、不垢不浄、不増不滅」という6種の否定に
よって、深く説かれている。
その一つ「不垢不浄」は、身の回りすべてが”空”である。
「その物が”汚い”との思いにこだわるから、汚く見えて
しまう」のです。
1個1万円もする高価なコップが5個あります。
そのうちの一個にトイレの汚物を入れ、4~5日放置して
おきます。
友人が見ている前で、そのコップをきれいに洗い、
残る4個のコップと一緒にビールを注いで、友人にすすめ
ます。誰一人、汚かったコップには手を出そうとしません。
そこへ、何も知らずに遅れて入ってきた友人・・
「 このコップなかなかいいね・・いくらした?
えッ1個1万円、そォ~こんな高価なコップで飲む
ビール、美味しいよね 」
これが”空”です。コップは空です。コップが空でなけれ
ば、固定観念が入り込んんだ友人たちには、汚いコップに
しか見えません。
ところが、後から来た友人には、きれいで高価なコップに
見えるのです。
コップは”空”なのです・・私たちの心がそれを”汚く”して
いるのです。”空”なる存在を、私たちの心が様々に差別
し、こだわっているのです。
般若心経では、「無用な差別をするな。たとえ差別を
しても、その差別にこだわるな!」と教えます。
「なんだそうだ般若心経」より