1900 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
幸せな人生「孔子/政治の根本は仁にあり」
孔子は、武に生きるのではなく、書物を集め、葬祭の
礼法を究明しようとした。
生国魯国で孔子は、首都の曲阜の城を残して、
国内の城すべてを無くすという、壮大な計画を実行
しようとした。魯が武の国ではなく、文の国になることで
、はるかに堅牢になることを、世に占めそうとしたのです。
しかし、旧勢力の居城を2つ取り壊したが、巻き返しに
あって失敗。55歳の孔子は、それから14年にわたる
亡命・放浪の旅を強いられることになった。
数々の中国の歴史小説を著している宮城谷昌光氏は、
その時もし孔子が大臣であり続けたら、妥協を余儀なく
され、理想を後退させるしかなかっただろう。
「天は孔子をそうさせなかった」のだと・・
作家の井上靖氏は、孔子の思想の核心は
「 政治の根本は仁にある 」と言う。
仁という字は”人偏に二”で、人間が二人顔を合わせれば
、お互いに守らなければならない規約が生まれてくる。
それが”仁”で「思いいやり」、相手の立場に立ってものを
考えるということである。
それを「まこと」「まごころ」「人の道」と言い換えてもよい。
孔子は、自ら目指す志について・・
『 老人には安心され、友達には信頼され、
幼い子に慕われる・・そんな人間になりたい 』
と答えている。この平凡さが大切なのかもしれない。
「橋本五郎・五郎ワールド」より