女(男)の言い分 「夫に名前で呼ばれる幸せ」
1887 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
女(男)の言い分 「夫に名前で呼ばれる幸せ」
夫は「朝子・・朝子」と私を名前で呼ぶようになった。
結婚して50年になるが、1年ほど前のある日・・
「お~い」とか「お前」と夫から呼ばれることが嫌になっ
た。
「お~い、雨が降ってきたぞ」
「ケーキ買ってきた・・お前も一緒に食べるか?」
家族なのに対等ではなく、見下されているようで嫌なの
です。呼ばれる私の気持ちを夫に理解してもらおうと、
「ねぇ、、あなたと私の呼ばれ方・・交換しない?」
「私が”あなた”になるから、そっちが”お前”にならな
い?」と提案したら、夫はすまし顔で『いいよ』と答え
た。
にわかに嬉しくなり、早速実行に移した。
「ねェ、お茶でも飲みません、”お前”」
夫は目を丸くしてハッと息を呑み、諦めたように・・
「そうだねェ、”あなた”」と消え入りそうな声で応えた。
「お前」呼ばわりされて相当ショックだったのだろう。
顔つきを見ただけで可哀そうになり、呼ばれ方の交換は
1回でやめた。
夫はそれ以来、私を「朝子」と名前で呼ぶようになった。
きっと「お前」と呼ばれたときの妻の気持ちが分かったの
でしょう。
今は、名前で呼ばれる幸せを噛みしめている。
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ちなみに私は、結婚以来ず~と妻を名前で呼んでいて、
「お前」と呼んだりしない。
人前で妻を呼ぶ時も「おい!」とか「お前」と呼ぶことは
なく、名前で呼んでいる。