1882 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「EVへの転換、待ったなしの自動車産業」
近年の自動車産業は、1900年代初頭に自動車が
普及し始めた黎明期に似ている。当時の自動車の普及は
社会に新しい価値と変革をもたらした。
あれから100年、今や自動車は自動運転車やEV(電気)
自動車 など、電子征御機器搭載車に変貌しつつある。
熾烈な開発競争で、負ければ市場を失ってしまう。
経産省は、2020年代後半には、日本のCO2排出量の
20%を占める自動車に、温暖化ガスの排出枠取引制度
を導入する旨、検討に入った。
メーカーにEV自動車などの販売比率目標を設け、届かな
い時は、達成済の企業から排出枠の買取りで補わせる。
米カリフォルニア州は、既にこの制度を実践していて、
達成できない時は罰金が科されている。
EV専業の米国テラスの時価総額が、トヨタ自動車を上回
ったことで話題になったが、テラスがの排出枠を販売した
収益は7~9月期だけで3億9700万㌦(410億円)
を計上。
株価も10ケ月前の何と7倍と、急激に上昇している。
米国株式市場に上場する中国のEV企業3社は、
2020年に公募増資などで、約1兆3000億円を調達。
2年後に訪れる”淘汰”の時代に備えて、販売網を拡充し
、 年間10万台の販売実現を目指している。
中国政府は25年をめどに、新車販売の半数を条件付の
自動運転車にする目標を掲げた。
日本政府は2030年代半ばまでに、新車販売は軽自動車
も含め”電動車のみ”にする方針。
昨年12月、日産自動車は、国内販売約3割の”電動自動
車比率”を、23年度には6割に高めると発表。
長年世界の自動車市場をけん引してきた、日本の自動車
産業は、待ったなしの厳しい構造転換を迫られているのです。
日経・読売新聞の記事から