1874 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「新型コロナ後、新たな事業への進出(2)」
新型コロナ禍の今、顧客に対してどのように独自の価値を
提供していくか? 企業の真の競争力が問われるのです。
下着大手のワコールは”巣ごもり消費”をビジネスに取り
込んで、今年4~9月の売上高が、前年比44%も増大
した。自宅で過ごす時間が増えた若い女性を中心に、
「ルームウェア」「ナイトアップブラ」「ノンワイヤーブラ」
などが好調だった。
百貨店は、大きな転換期を迎えようとしている。
新型コロナを機に、消費の場が”店舗から自宅”に一気に
移った。ネットで注文した商品を自宅に届けるサービスが
当たり前になっていく。
オンライン化が加速し、店舗に足を運ぶ客は減っていく。
日々変化する消費行動に後れを取ってはならな い。
テクノロジーを使い、商いのやり方を柔軟な発想で変えて
いかなければ、生き残れなくなる。
中小の新興企業も、コロナ禍を商機ととらまえている。
京都市の「坂ノ途中」は、農薬や化学肥料を使用せず栽培
された旬の野菜を、自宅まで届けるサービスを行っている。
外出を控える家庭が多いのと、少し高くてもおいしいもの
を食べたいニーズに応えて、コロナ前比で顧客数は倍増。
1回二千円強で、隔週のペースで配達する”野菜パック”
が好評だ。
日経新聞