11月14日、全国のコロナウイルス感染者は、
3日連続で過去最多を更新して1932人に。
58%が感染経路が特定できず、冬を目前に
「第3波」が近づきつつある。
15日読売朝刊
1868 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「人類はウイルスと戦ってきた」
79年の私の人生で、まさか自分がこんな非常事態に
遭遇しようとは・・政府の緊急事態宣言のもと、外に出
歩るくな、3密を避けよ・・と、私たちの日常生活が制限
されることにるとは、思いもしなかった。
8月に会食の予約を入れた時、東京のお客様が一緒と
伝えたら、断られてしまった。
日本の政治・経済・文化の中心東京が、感染が拡大
する地域として、「避けなければならない怖い都市」に
なってしまったのです。
新型コロナウイルスによる国内の感染者は、10月26日
の政府発表で10万人を超え、死亡者は1730人に・・
年間約3千人の死者を出す交通事故や、年間約2万人 の自殺者と比べても、ごくわすかにしか過ぎないのです。
過去日本に蔓延し、約40万人の死者を出したスペイン
風邪とは雲泥の差です。
新型コロナウイルスそれ自体は、思ったほど凶悪ではない。 第一次世界大戦で世界に拡散し、日本ではコロリと
恐れられ、横浜だけで10万人亡くなっているコレラ。
戦後シラミが媒介したチフス。1997年の鳥インフル
エンザなど、過去にはもっと恐ろしいウイルス感染症が
あった。
しかし、そんなひ弱なコロナウイルスが、私たちの生活や、
社会の在り方に大きな影響を及ぼしている。
その上、無症状者が大多数を占めて、「目に見えない」
から始末が悪い。
いつ誰からうつされるか分からない不安と恐怖に付きまと
われる、厄介な事態を引き起こし、社会を混乱に陥れて
いるのです。
五木寛之「見えない不安に心の抗体を」より