■世界・疫病大流行の歴史
ペスト/十二世紀以降繰り返し世界で猛威をふるった
ヨーロッパ人口の3/1 2、500万人死亡
「黒死病」と恐れられた
天然痘/14世紀、コロンブスの新大陸上陸後
アメリカで大流行
50年で人口が8000万人から1000万人に
コレラ/第一次世界大戦中、世界に拡散・・
日本では「ころり」と恐れられた
スペイン風邪/1918年/世界で4000万人死亡
エ イ ズ / 1981年
6500万人感染し、2500万人死亡
鳥インフルエンザ / 1997年
1866 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「ヨーロッパの3/1が黒死病で死んだ」
西暦1347年のある日、地中海の港に停泊した大型帆船
の積荷に紛れて、病原菌を持つノミを付けたネズミが
港に上陸した・・歴史上最も恐ろしい疫病「黒死病」だ。
1351年にかけてわずか数年で、ヨーロッパ全土に猛烈な
速さで広がり、全人口の3/1の膨大な命が奪われた。
北はヨーロッパから南はシリアまで、繁栄を続けていた
ローマ帝国が、衰退する一因になったとも言われている。
6世紀には、東ローマ帝国で2500万人の命が奪われ、
恐れられた。
「黒死病」の正体はペスト・・アジアとヨーロッパで20世紀
まで周期的に大流行した。
科学が未発達な時代・・宗教や迷信に原因があるとしたり、
占星術や、火山噴火の有毒ガス説などが疑われた。
古代ギリシャの説が最も近く、腐っていく人体から発生す
る目に見えない「悪い空気」を吸い込んだり、接触すると
伝染する疫病とされた。
こうした迷信が医学的に否定されたのは、3度目のバンデ
ミックが起きた1894年・・
日本の北柴三郎と、フランスの細菌学者の二人が、
同時にペスト菌を発見し、原因をつき止めた。