1861 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「コロナ禍における企業戦略(3)医療」
医師が100年かかっても学びつくせない、ガン研究に
関する2千万件の論文や画像診断をA Iに学習させる。
入手した豊富な情報をわずか数分で照合・処理して、
より適切な診断・治療を、在宅治療に役立たせる。
医療の現場ではコロナ禍以降、A Iが積極的に導入され、
デジタル化が進んでいく。
この4月政府は、新型コロナ対策の一環として、
オンライン診療を全面解禁した。
規制緩和の目玉として恒久化の方針を示したのです。
「発疹ができたところを映してください」
医師が画面越しに話しかける。患者がスマートフォンで
患部を映すと、医師は画像を子細に観察し診断を下す。
実用化を目前にした、オンライン診療の一場面です。
医療用アプリをスマートフォンに搭載し、遠隔でも医師が
患者の状態を正確に把握できるようになれば、オンライン
診療が普及するだろう。
オンライン診療の普及に先んじて、東芝は高血圧症や
糖尿病など、生活習慣病になるリスクを下げるための
改善策 を提案するA Iを開発した。
1回分の健康診断結果を入力すると、以後5年間の生活
習慣病になる確率を提示してくれる。
体重の目標値を設定すると、達成すれば疾患リスクが
どの程度減らせるかを示してくれる。
食事や運動量の見直しなど、リスクを下げるための取り組
みも提案してくれる。
介護の現場では、介護ロボットの開発が進む。
患者からA Iが病状を読み取り、病状に合った 治療が
可能になり、医師や介護士の負担が軽減する。
日経新聞