1846 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「海の生物と共生関係」
例年夏には、パラオか沖縄の海に潜っている私。
今年は一切中止に・・そこで気晴らしに海の話題を。
サンゴ礁に潜って、目に入るのが”共生”
種類の異なる生物が、相手の足りないところを補 い合い
ながら、仲良く生きていく関係を”共生”といいます。
よく知られているのにサンゴの共生があります。
海底に群生するサンゴは多種多彩で、
一見植物のように見えるが、動物です。
体内に褐虫藻(かっちゅうそう)と呼ばれる植物プランク
トンを共生させて、褐虫藻が光合成で作り出す栄養をもら
ってサンゴは生きていく。
一方の褐虫藻は、サンゴが代謝した二酸化炭素を貰って
生きる共生関係にある。
ところが、地球温暖化の影響で海水温が上昇。
褐虫藻はたまらずサンゴから離れていく。共生相手を
失ったサンゴは「白化」が進み、真白になって死んでいく。
イソギンチャクとクマノミの共生もよく知られている。
クマノミは、イソギンチャクの中に隠れて身を守ってもら
い、イソギンチャクは、クマノミに敵を追っ払って貰い、
餌の一部を分けて貰い共生する。
ハゼとテッポウエビの共生
砂地に棲むテッポウエビが深く掘った穴に、ハゼが入り
共生する。
ハゼは、巣穴を提供してもらう代わりに、近寄ってくる
外敵をいち早く察知して、瞬時に 穴に逃げ込む”歩哨”の
役目をして、テッポウエビを守って くれます。
寄生虫を取ってくれるベラ
”ベラ”は、大きな魚の体に付着した寄生虫を食べ、
クリーニングしてくれる。
大きな魚はベラが棲まうところにやっ てきて、
ベラが寄生虫を取ってくれている間、おとなしくしている。
食べられる恐れのないベラ・・大きく空けた口の奥まで
入り込み、掃除をする共生関係にあるのです。