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議院内閣制に程遠い日本の国会

1780 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「議院内閣制に程遠い日本の国会」

毎年1月に召集される通常国会で、政府から翌年度の
総予算が提出され、審議される。
以下、読売新聞「五郎ワールド」からの抜粋です。

日本の国会・・今や予算案の具体的審議はもちろん、
討論さえもしない国会になってしまった・・なぜなのか?

世界の議会の中でも日本の議会は特殊である。
その一つが「与党の事前審査制」だ。
政府の政策は与党によって事前に審査・調整され、
内閣は、与党の”党議決定”を経て閣議決定する。

このため与党にとっては、議案が国会に提出されると、
”後は通すだけ”のものでしかなくなる。
蚊帳の外に置かれた野党にとって、国会こそが出番になる。
しかし、具体案を示して迫っても、党議決定した与党が
応ずるわけがない。

かくして野党の存在理由は、政党支持率に絡む政府の
スキャンダル追及重視にならざるを得なくなる・・
昨年12月の「桜国会」がそのよい例で、今国会も野党は
「I R汚職事件スキャンダル」追及を、最重要案件にして
いる。
事前審議性があるために、国会議員間の直接的意見交換
を行う”討論”が著しく少なくなる。
討論は、野党が政府に問い正す”質疑”とは異なります。

日本の国会審議における”討論”は、わずか3%にすぎな
い。英仏とも、下院で30%に上がっているのに比べ、
その差は歴然としている。

これだけ膨大な財政赤字を積み上げながら、予算案を真剣
に議論しない・・
そんな議会運営をしている体制を、
議院内閣制と規定して
いいものか?
政権を支える政党の現体制を、議院内閣制と呼んで
いいものか?
予算案国会提出前に、事前審査を終えた後、国会でいかに
成立させようかと腐心するだけで、論議しないのでは
「言論の府」とは到底言えまい。

予算は国民生活のに直結し、国の進路を決める上で極めて
重要である。逐条審議は無理としても、重要予算の徹底
審議はやるべきでせあり、可能だろう・・国会改革は急務
なのです。  
                                                    
       

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