先週19日朝のNHK・TVで・・
親が病院で死を迎えようとしている・・
すでに本人に意識はなく、「胃ろう」などの
延命処置を行うことの可否を、医師が
家族に尋ねたら・・どうするのか?
本人がまだ元気な内に家族で話し合って、
本人がどちらを望むのか、何をどうして
ほしいのか?確認しておく必要があるのです。
現在、こうした大切な話し合いを済ませて
いる家庭は、わずか数パーセントなのです。
1772 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
心と体の健康
「死を迎える時の心と体の変化(2)」
私が7歳の頃、私を可愛がってくれた祖母が、ガンを患い
自宅で家族に看取られて、穏やかに息を引き取ったのを、
鮮明に記憶している。
現在は、死は病院で迎えるため、家族は”死”というもの
がどういうものなのか? 死を目前にして何をすればいい
のか? 何も分からずただ戸惑うばかり・・
死の1ケ月前辺りから、血圧や心拍数が不安定になってく
る。肌や爪、手足の血色が悪くなってくる。
1~2週間前になると・・
タンが増え、「のどがゴロゴロ音がするようになる」
苦しいだろうと心配になるが、端が思うほど本人は苦しん
でいないのです。
死の24時間前・・
「アゴを上下に動かし、下顎(かがく)呼吸が始まります」
人が亡くなる時の自然なプロセスです。
心停止直前・・
「血圧が低下し、体内の筋肉が緩み、それまで出なかった
尿と便が、いっぺんにバッと出ます」
亡くなった後、体の中はキレイに空になります。
人は、自分で自分の体をきれいにして、亡くなっていくの
です。
身内の死を目前にして、延命治療を医者から問われたとき
「1分1秒でも長く生きていて欲しい」との思いから、
ほとんどの家族は、医師に”延命処置”を申し出ます・・
死ぬ直前の本人の体は、死への階段を一段一段昇ろうと
している・・なのに死なせてもらえない。
「溺れて苦しむ」状態に置かれる。私の母の死に際がそう
でした。
心停止1時間前・・母は私に足をさすれと言う。
血圧が60、50、40と下がっていく。
顔に酸素マスクが当てがわれ、蘇生のための注射、
そして胸の上でドン・ドンと、医師は電気ショックを施す。
母の顔は醜くゆがみ、何かを訴えようとしていたのを今も
忘れない。