■映画「てんびんの詩」
1988年に映画デビューした
「てんびんの詩」
商人の家に生まれた跡取り息子が、
商家に代々受け継がれるしきたりに従い、
鍋蓋を天秤棒をかついで売り歩く。
そうして、商いの心を悟るまでを描いた、
感動と涙の名作です、脚本は、石川県
羽咋出身の故・竹本幸之祐氏です。
1760 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「近江商人の三方よし」
「三方よし」で知られる近江商人は、近江国(滋賀県)に
本宅(本店)を構え、他国へ行商して歩く商人をいい、
大阪商人、伊勢商人と並ぶ日本三大商人の一つに上げ
られている。
江戸時代から明治かけて、天秤棒を担いで三都(江戸・
大阪・京都)の他、全国を行商して歩き、財を築いて、
代々店を守ってきた。
近江商人の映画「てんびんの詩」は、跡取り息子が天秤棒
を担いで鍋蓋を売り歩く・・初めて売れた時の感動で、
涙があふれ、止まらなくなる名作です。
伊藤忠商事の創業者・初代伊藤忠兵衛もその一人。
麻布の行商をしながら各地の産品を持ち帰り、商いで財を
成した。
近江商人の経営哲学に「三方よし」の精神がある。
売り手と買い手が共に満足して、更に世の中に貢献できる
こと。
それがよい商売の在り方とする、近江商人の心得です。
この「三方よし」は、近江商人の経営理念を表すために、
後世になって作られたものですが、そのルーツは伊藤忠の
伊藤忠兵衛にあると言われています。
ここで言う社会貢献とは・・
「見返りを求めず、人知れず行うことを良しとし、
思いやりに満ちた、自分も生き、相手も生かす」
”利他の心”が大切になってくる。
金沢では、1947創業以来地元で愛されている
「芝すし」さんの会社が「三方よし」を経営理念に据え、
イベント等で予約したお弁当を「雨降り返品OK」という、
他に例を見ない顧客サービスを行い、繁盛している。