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関東・関西、味の境界線

1723 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「関東・関西、味の境界線」

関西のうどんの出汁は、どんぶりの中が透けて見え
るくらい色が薄く、関東は中が見えず色が濃い。

味は、関東はカツオ風味が強くやや甘辛い。
関西は昆布出汁がきいて、あっさりしている。
石川県のうどん出汁はカツオ節で摂るが薄味。
加賀料理は関西風で、あっさり薄味です。

関西と関東の真ん中に位置する、名古屋のきしめん
は色も味も濃い。同じように、ソバや煮物の出汁も
関東は濃く、関西は薄い。
即席麺のどん兵衛は、関西と関東で味の濃さを
変えている。

関東と関西を結ぶ東海道で、出汁の色の濃淡と
味の違いが分かる分岐点はどの当たりになるか?
幹線名古屋の次の駅、米原に近い、天下分け目の
「関ケ原」が東西味の分岐点になります。

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分岐点になるは、三重、愛知、岐阜、新潟以北。
西は和歌山、奈良、京都、滋賀、福井、石川、富山
以西。北陸の三県は関西風の薄味が主流です。

北海道は、利尻昆布出汁を使用した独自の味。
全国三つの地域に分けられます。

なぜ関西と関東でこのような色と味の違いが出たの
か? 理由の一つは採れる魚の違い・・

関東では親潮に乗って北から回遊してくる、カツオ
などの赤身の魚が主流。赤身はこってりした味なの
で、濃い味が好まれるようになった。

関西は、瀬戸内海で採れるタイなどの白身の魚が
主流。白身は淡泊で、薄めの味が好まれるのです。

二つ目の理由は、江戸時代昆布が関東では流通しな
かったため、味の違いが生まれたと言われている。

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