1681 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「大阪なおみ、頂点の壁を破る」
大阪なおみ選手は、四大タイトルのうち二つを立て続け
に優勝。自らの壁を破って世界の頂点に立った。
ところで日本の選手は、過去”いざ”という時勝てない
ことが多かった。技は飛びぬけているが、勝てない練習
をやっていた。
なぜ、世界の頂点に立つ日本人が少ないのか?
世界の頂点に立つためには、それまで正しいと考え
られてきた練習法を、改める必要があります。
「頂点に立てない練習」とは・・
① 効率よく沢山練習する ② 満点にこだわる
③ メンタルを鍛える
これらは損得の思考であり、これまで誰もが正しいと
考えていたものです。しかし、脳の才能を発揮するには
良くないのです。
①の効率を求めすぎると、独創性がなくなり、
相手の予期せぬ技に対抗できなくなる。また、自分も
相手の意表を突くプレーができなくなる。
②の満点にこだわると、引き算で物事を考えるように
なり、無意識に守りに入ってしまう。
何れも、日本人に共通する弱点です。
スポーツではよく「平常心」が問われますが、本当に
大切なのは「桁違いの考え」をすることなのです。
形に捕らわれない「桁違いの練習」をし、試合では
「自分はそこら一般の選手とは違う」と考え、臨むこと
が、頂点の壁を破るのです。
「相手の選手とは互角」と試合に臨めば、試合は抜きつ
抜かれつの展開になるでしょう。また「勝てる」と思え
ば、無意識に気持ちが緩み、逆転を食らってしまう。
平常心を心がけるより、「相手を飲み込んでしまうほど
の強い意思で、最後まで持続する」ことが大切なのです。
日大名誉教授・林成之「脳活マスター」より