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釈迦の寓話/人間の実相(2)

■釈迦の寓話/解説

・三匹の竜 = 三毒の煩悩
  青い竜 = 貧欲
  赤い竜 = 噴患
  黒い竜 = 愚痴

・白と黒の鼠 = 白は昼、黒は夜
  昼に死ぬか、夜死ぬか、どちらかの鼠に
  藤ヅルを噛み切られて死んでいく

・蜂蜜 = 五欲
  食欲、財欲、色欲、名誉欲、睡眠欲

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1657 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
幸せな人生
「釈迦の寓話/人間の実相(2)」

釈迦は王様に「人間とは、人生とはどんなものか」を
寓話をもって説いた。

『人食い虎に追われ、断崖絶壁に追い込まれた旅人・・
木の根元の藤ズルを伝い下りて難を逃れ、ホットとして
九死に一生の旅人。
せっかくの獲物をとり逃した猛虎・・
断崖に立ち、無念そうに吠え続けている。

「やれやれ、この藤ヅルのお蔭で助かったわ・・
まずは一安心」と、旅人が下を見て、思わず「アッ」と
叫んだ。
絶壁の下は、怒涛が絶え間なく岸壁を洗っているでは
ないか・・それだけではなかった。
波間から、青と赤と黒の3匹の大きな竜が、真っ赤な口
を開け、自分が落ちてくるのを、今か今かと待ち受けて
いるではないか。

旅人はあまりの恐ろしさに、藤ヅルを握り締めて身震い
した。再度上を見上げると、虎は執念深く吠え続けて
いる。
その時である・・旅人は、今起きていること以上に、
恐ろしい光景が目に入った!

藤ヅルの根元で、白と黒の鼠が藤ヅルを交互に、
カリカリかじっているではないか。
やがては白か黒、何れかの鼠に噛み切られるであろう
ことは必至である。

そこで、藤ヅルを揺さぶって、鼠を追っ払おうとした。
ところが、ツルの横に大きな蜂の巣があり、その巣に
ツルが触れて、蜂がワンワン旅人の頭に舞い下りてくる
ではないか。

絶体絶命の旅人、顔は青ざめ、ガタガタと震えが
止まらない。
そこに、蜂の巣から甘い蜜が落ちてきた。
旅人は、甘い蜜に心を奪われ、現実の恐怖を忘れ、
夢中になってなめた ・・』

話を終えた釈迦
「王よ、この旅人とは・・そなたのことなのだ」
王様「え! どうして、この旅人私なのですか?」
釈迦「いや、そなた一人のことではない。
        この世のすべての人間が、この旅人なのだよ」

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