1653 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
幸せな人生 「才と徳/道の思想」
横綱不在の大相撲九州場所も、今日は中日。
優勝争いで抜け出す力士は?・・面白くなってきた。
仕事や趣味を通して人格を磨くことを、日本では昔から
「道の思想」として、広い分野で取り入れられてきまし
た。
茶道、華道、柔道、相撲道など、それぞれの分野で
人格を鍛え、人格を磨き、”道”を極めていく。
相撲の世界で、破竹の勢いで勝ち上がって、大関になっ
ても、心技体、バランスが備った力士でなければ、横綱
にはなれません。
商売を通して人格を磨くのが「商道」です。
江戸時代の大店の商人は”品格”を高めると共に、
何事にも動じない”人間性”の大きさや、深さを求めら
れた。
日本では、才覚よりも人格において秀でた者を尊敬する
気風がある。商才に長け財を成す者より、人間的成長に
努力する生き方が評価されるのです。
”人材”とは、能力の優れた人間を言い、”人物”とは
能力に加えて、人間性に優れた人物のことを言います。
そして商道における”仕事”は、人に喜んでもらえるよ
うな仕事の仕方ができる、能力と人間性を持った人物に
鍛え上げていくのです。
「円熟ではなく、各熟をめざせ!
丸くはなるな、とんがって生きろ」
芳村思風「感性論哲学」より