落語を演じるとき、
最初になくてはならない「まくら」・・
通常寄席で使われる”まくら”は
演目によって決まった内容で語られるが、
最近はオリジナルな要素を盛り込む
落語家が増えているようです。
1651 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
ことば遊び 「落語の枕」
[ 春風亭小朝のまくら ]
■母子の会話
子「お母さん、アメリカって遠いの?」
母「黙って泳ぎなさい・・」
■右に寄せた
「うちの師匠が脳梗塞で倒れまして、命はとりとめたん
ですが、左半身がマヒしちゃうようなことになりまして
ね、看護師さんが師匠にそのことを言いましたら、
そっとおちんちんを右に寄せました・・ 」
[ 桂文珍のまくら ]
■落語「くしゃみ講釈」のまくら
「あいも変わらずばかばかしいところをお付き合い
いただきたいと思いますが、落語に出てまいります
人物というのは、普通の社会性のある人ではござい
ません・・
そういう人物でないと面白くないというところも
ありますから・・よろしくお付き合いください 」
[ 桂枝雀のまくら ]
■赤道がテーマのとき
「私が子供のころは、海外旅行なんてのは夢のまた
夢でございましてね・・あこがれのハワイ航路なんて
ことを申しましてね、飛行機に乗っておりますと、
スチュワ-デスさんが、右手の方をご覧ください・・
てなことをおっしゃられまして・・見ると海の上に
赤い線がズ~ッと、向こうからこっちへズ~ッと 」
[ 立川談志のまくら ]
■”水連”の達人
A「水連の達人てのを見てね・・」
B「へ~どこで?」
A「大河原、、上手から下手へス~と頭も上げずに
泳いでいった・・ありゃあ見事だったね」
B(しばらく間を置いて)「土左衛門じゃねえのか?」
枕には、師匠のセンスが如実に現れてきます。
ですから、枕が面白い噺家さんは本物ですね。