■やせメタボ
肥満の検診で、内脂肪の蓄積による
腹囲の基準値が、男性85センチ、
女性90センチを下回っているのに、
生活習慣病のリスクの高い「やせ
メタボ」は、全国で推計914万人
(男性380万人、女性534万人)
厚生労働省
1587 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
食と健康 「やせメタボ」
肥満になり、内臓脂肪が蓄積すると、高血圧や高血糖、
脂質異常を引き起こし、動脈硬化を進行させ、脳卒中や
心臓病などへのリスクが高まる。
男女とも、腹囲がメタボの基準値以上に加え・・
(1)血圧が高い人(最高130以上、最低85以上)
(2)空腹時の血糖が高い人(110mg以上)
(3)中性脂肪が多い人
(150mg以上、善玉コレステロール40mg以上)
3つの危険因子のうち、2つ以上当てはまるとメタボと
診断される。
ところが、お腹周りが基準値に満たなくても、3つの
危険因子のうち2つが当てはまると「やせメタテボ」に
なり、全国に推計914万人いることが、厚生労働省の
調査で明らかになった。
同じ調査で、推計971万人のメタボの人とほぼ同数
なのです。
やせメタボの6割が女性で、高齢、喫煙などが関係して
いることが明らかになっている。
健康な人と比べた「脳卒中」などの発症リスクは、
危険因子が1つある男性で1.8倍、女性は2.1倍。
2つ以上だと、男性は1.9倍、女性は2.5倍と高く
なる。
体重を減らせば、危険リスクも下がるが、問題なのは、
やせメタボは肥満認識がなく、ダイエットと健康への
関心が薄いことがあげられる。
痩せているからと安心せず、検査値に異常が認められた
ら、早めに受診して、適切な治療を受けることです。
加齢や体質のほか、気づかない病気が隠れているかも
しれないのです。
読売「医療なび」