世界の指導者が「禅」に目覚めたなら、
あらゆる紛争はなくなるだろう。
「諸縁を放捨し 万事を休息して
善悪を思わず 是非を管することなかれ」
道元禅師
過去・現在のすべて、民族が数百年、数千年
抱えてきたものすべてを手放して、心を休め
ただ黙って坐り、心穏やかに瞑想すれば
あらゆる怨念、しがらみを乗り越え、
平和に暮らせる道筋が見えてくるだろう。
1567 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
心と体の健康「心安らぐ座禅」
禅修行・・日々の修行の中心となる”坐禅”
朝・昼・晩、雑念にとらわれず、ひたすら自己を見つめ
ます。
起きてから寝るまで、生活のすべてが修行です。
寺の内外の清掃・作務(さむ)は、単純作業に打ち込む
ことで心が静まると言われています。
曹洞宗の開祖で、禅の修行寺・永平寺を建てた”道元”
の「禅の教え」は・・
「 禅とは、自分の心を真摯に見つめる修行。
自分の周りの世界も真摯に見つめられ、
思いやりや協調性などにも繋がる 」
永平寺の僧などが、アメリカやヨーロッパ、東南アジア
で禅の普及に努めているが、今では「ZEN」は本来の
禅のほか「穏やか」という意味の英語、フランス語など
になり、定着している。
西洋の価値観や物質主義で人は幸せになれるだろうか?
疑問を持った「ヒッピー」などが、西洋にはない価値観
を仏教に求め、禅に傾倒した。
各所に坐禅を目的とした禅センターが創られ、異国の
地に禅が受け入れられていった。
坐禅を組むと、心拍数が穏やかになり、血圧が下がる。
ストレスホルモンの分泌が止まり、心がおだやかになる
・・身体の医学的効果が実証されている。
結跏趺坐(けっかふざ)・・腰骨を立て、背筋を伸ばして
坐る・・坐禅の基本であるこの”姿勢”に、医学的効果
が認められるのです。
坐禅を組み、煩悩だらけの自分に気づくだけでも、
生き方が大きく変わっていきます。
煩悩と欲望に振り回され、生きていく人間にはなりたく
ないものです。
坐禅の瞑想で心を静めることで、「他人の痛みを共有
できる人間」になることができ、それまでの価値観や
人生観に大きく影響するのです。
NHK「心が安らぐ神秘の世界」