五輪書/火の巻・風の巻・空の巻
「五輪書」の書名の由来は、
「地・水・火・風・空」の五つの兵法書から
名付けられた。
1504 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「五輪書/火の巻・風の巻・空の巻」
[火の巻]
ここでは、実戦における心構えを書いています。
”火”は大きくなったり、小さくなったり、激しく燃えたり、
変幻自在です・・その特徴は実戦そのものです。
どんな相手と戦うときも、基本は同じです・・
大胆に、それでいて細心の注意を払います。
実戦では、その場その場の瞬時の判断が、勝敗に影響
します・・日ごろから、本番を意識した稽古が大切に
なってきます。
[風の巻]
ここでは、他の流派とその弱点について書いています。
他の流派を知らずして、我が流派を知ることはできませ
ん。
道を極めるには、心が真っ直ぐでなければなりません。
小さな心のゆがみも、放置しておけば大きなゆがみに
なります。
また、何事もやり過ぎは、やり足らないのと同じです。
[空の巻]
兵法の本質としての「空」について書かれています。
禅で言う”空”を悟ることができるなら、奥義も基本も
意識しなくなります・・
道理を身につけながら、道理にとらわれないことです。
武道の心に身をゆだね、自由を得ると、不思議な力が
湧いてきます。
時々の流れに身をゆだね、無我の境地に至る・・
これが空の道です・・そのあり方を書いたのが「空の巻」
です。
「宮本武蔵」ゆる~い現代語訳より