1419 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
歴史から学ぶ 「日中韓は一つになれない」
以下は、小倉紀蔵著「日中韓はひとつになれない」から
の抜粋です。
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日本は東アジアの隣国、中国、朝鮮とはかなり異質で
ある。日本は中国や韓国を理解できないし、理解しよう
としていない。
中国という国家は、巨大な不確定要素の塊であり、
この先どのような方向に向かっていくのか?未知数である。
しかし多くの予想では、今後世界の中におけるプレゼン
スを拡大してゆくのは間違いないとされる。
日本の世論は、中国や韓国に対して懐疑的な姿勢をくず
していない。
その一方で隣国との関係を改善し、相互に分かり合え、
良好な関係を築くことが大切と考えている。
だが残念ながら、それは思った以上に困難なことである。
国境を接する三国が「たがいに理解し合う」という取り
組みには、三国とも極めて不真面目である。
1例を挙げれば、日本の韓国植民地支配を問題にすると
き、日韓の知識人の一部は西洋の方法論で、この問題に
向き合おうとする。
しかしこれは、向き合うべき相手を根本的に無視する
態度であって、単に「自分たちが正しい」と考える、
方法論として、すでに西洋で考えられ語られていること
を、無批判的に応用しようとしているだけなのです。
このような傾向は、日本の知識人に特に顕著である。
不真面目きわまりなく、相手をないがしろにする不遜な
態度と言わざるをえない。
論文を書いて自分の業績を挙げることはできるが、
それと相互理解とは何の関係もない・・
いやむしろ、相互理解を阻害することにすらなる。
OAK・TREEフォレスト羅針盤 8・9月号