1404 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「政治不信」
内閣府が昨年行った「現在の生活に対する満足度」調査
で、「満足している」と答えた人が70%に対して、
29%の人が「現状に不満足」と答えている。
その一方で「将来への見通し」を問う質問に対しては、
「今後良くなる」と答えた人が8.9%に対し、
「悪くなる」と答えた人は26.3%、
「変わらない」と答えた人は62.7%でした。
この傾向は、この五年間ほとんど変わらないという。
つまり、現在の暮らしには満足しているが、将来に不安
を抱いている人が多いということです。
国は膨大な借金を返済をしていかなければならないし、
少子高齢化の比率が益々高まる中、社会保障費の増大に
伴う税金や、保険料の国民負担が増加していくのは目に
見えている。
社会保障制度も、いずれ破綻するかもしれない。
一人住まいの高齢者の約半数が・・母子家庭が・・
非正規雇用者が・・生活が困窮し食べていくのがやっと
の中で、将来の見通しなど立てようもない。
国民の多くが・・「何れは自分もそうなるのでは?」
との不安な気持ちを抑えきれず、モヤモヤしている。
将来を見通せないことへの強い不安感、焦りに似た気持
ちの表れです。
参議院選挙の最中、与野党とも目先の問題をめぐる非難
の応酬と権力争いに終始して、私たち国民がこの先どう
生きていけばいいのか・・
国民が納得する明確なビジョンが示されていない。
新聞に、今回の選挙の投票率が低いことを心配する記事
が載っていた。今の政治に期待が持てず、政治に対する
不信感が、無関心を助長しているのです。
oAK・TREE第365号から