■戦わずして勝つ
孫子が理想とするのは
「戦わずして勝つ」
戦争は国家の存亡を掛ける
大事であるから、よくよく考えて
臨まなければならない。
戦場で敵と戦って勝つのは
上策とはいえない・・
最高の勝ち方は、策を用いて
味方を一兵も損ずることなく、
戦わずして勝つことである。
1400 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
故事から学ぶ 「風林火山」
武田信玄の本陣に掲げる”軍旗”・・そこに書かれた
「風林火山」は、紀元前500年春秋時代・呉の国
”孫武”の兵法書「孫子」から用いたとされる。
信玄が敵と戦った数は130回に及び、敵はこの軍旗を
見ただけで恐怖心を抱いたという。
「其疾如風」 その疾(はや)きこと風のごとく
「其徐如林」 その徐(しずか)なること林のごとく
「侵掠如火」 侵掠(しんりゃく)すること火のごとく
「不動如山」 動かざること山のごとし
不意打ちをかけるときは風のように早く、
敵に知られないよう行動するときは、林のように静かで
整然と動き、
敵地を侵略するときは、野を焼く火のような勢いで、
一気に押しまくる。
軍勢を留めているときは、山のようにどっしり構えて、
敵の誘いには目もくれない。
「風林火山」・・「孫子・軍争偏7」の軍の行動につい
て書かれた最初の部分ですが、この後に続く言葉があり
ます・・
「難知如陰」 知りがたきこと陰のごとく
「動如雷震」 動くこと雷の震うがごとし
敵の目を欺くには、暗闇のごとく敵に知られないよう
に行動し、
兵を動かすときは雷のように激しく、敵に防備の暇も
与えないようでなければならない。