1397 「吉村外喜雄のなんだかんだ」
~幸せな人生~
「仕事は取り組み方しだいで面白くなる」
東京で、27店舗のステーキ店を営む佐藤康行氏、
15歳の中学を卒業して直ぐ、将来「億万長者になる」
との誓いを胸に、北海道から青函連絡船に乗り上京・・
コック見習いとして、社会人の第一歩を踏み出した。
仕事は皿洗いだった。
定時制高校に通いながら、毎日社員食堂の皿洗いに
明け暮れた。400人分の皿を1人で洗わされた。
辛くて辛くてしようがなかった。寝ても覚めても皿洗い・・
400人分の食器の山・・それを毎日毎日・・辛かった。
先輩にいじめられ、陰で泣いたこともあった。
その皿洗い・・ちょっとしたことがきっかけで、面白く
てしようがなくなった。
腕時計を流し台の前に置き、皿を並べ、時計を見ながら
一分間に何枚洗えるか? 兆戦したのです。
時計の秒針を見ながら洗っているうちに、昨日より一枚
多く洗えた・・二枚多く洗えた・・夢中になって兆戦
したのです。そのうちにものすごく皿洗いが上手になり
、速く洗えるようになった。
先輩は料理を作っている・・私は皿洗いしか出来ない。
たまに、先輩も皿を洗うことがあったが、私よりはるか
に下手だった。
皿洗いに関しては、先輩より私の方がうまかった。
先輩も最初の頃は皿洗いをやったはず・・何も考えずに
洗っていたのだろう。
私は時計の針を見ながら皿洗いに兆戦した・・
進歩の度合いが全然違ってくる。
それからの私は、皿を洗う仕事が苦にならなくなった。
皿洗いが待ち遠しくなった・・皿がたまる前に洗ってし
まうので、他の仕事を覚える余裕も出てきた。
職場で認められ、可愛がられるようになり、
少しずつだが、料理も教えてもらえるようになった。
(以下略)
仕事は、受け身でやるものではないことを学んだ。
「こんな仕事、いつまでやらせるんだ」と、
ぶつぶつ 言いながら仕事をするから辛いのです。
どんな仕事であれ、やりがいのある無しではなく、
「その仕事をどう受け止めるか」という、仕事への姿勢
が問われるのです。
毎日の皿洗いの中から、そのことを学んだのです。