ことば遊び 「落語・猫の皿」
新年あけまして
おめでとうございます
今年もよろしくおねがいします
・2015年の流行語大賞は
「爆買い」と「トリプルスリー」
ベスト10には
「五郎丸のポーズ」「ドローン」「まいにち修三」
などが選ばれている
選に漏れたが、NHKTV小説ヒロインの口癖
「びっくりぽん」が、私には一番だ・・
2013年放映、あまちゃんの「じぇじぇじぇ!」も
忘れられない
1343 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
ことば遊び 「落語・猫の皿」
江戸末期から明治にかけて、困窮した武士が先祖伝来の
古美術品を売り払おうとするとき、骨董の仲買商人が、
高価な品を安く買い叩き、高く売りつける・・
商売柄、だましはお手のものなのに、ここでは茶屋の
おやじにしてやられる・・「猫の皿」の面白いところです。
♪江戸の道具屋が、田舎へ掘り出し物を探しに出かけた。
中山道は熊谷在のあたりを、たいした収穫もなく江戸へ
戻る途中、茶店があったので休んでいくことにした。
おやじとよもやま話をしていて、ふと縁台の下を見ると、
猫が飯を食べている。
猫はどうこうないが、皿を見て道具屋、内心驚いた。
絵高麗の梅鉢の茶碗といって、下値に見積もっても
三百両は下らない代物。
さてはこのおやじ・・皿の価値を知らないと見てとった
道具屋・・何とか格安で皿をだまし取ってやろうと考え、
急に話題を変え・・
「時におやじさん、いい猫だねぇ・・こっちへおいで。
ははは、膝の上に乗って居眠りをしだしたよ・・
おまえのところの猫かい」
『へえ、猫好きですから、5・6匹おります』
そこで道具屋、猫好きを装い、是非この猫を譲ってほし
いと持ちかける。
おやじが妙な顔をしたので、
「ハハン、これは・・タダとは言わない、三両でどうだ」
ここが勝負どころと押すと・・しぶしぶ承知する。
さすが商売人、興奮を表に出さずさりげなく・・
「もう一つお願いがあるが・・その皿も一緒にくれないか」
ところがおやじ、しらっとして・・
『それは差し上げられない。皿ならこっちのを・・』と
汚い欠けた皿を出す。
あわてて「こっちかいい」というと・・
『だんなはご存じないでしょうが、これはあたしの秘蔵
の品で、絵高麗の梅鉢の茶碗・・三百両は下らない品
譲れません』
「そーかい、何で高価な器で猫に飯を食わせている?」
『それが旦那、この茶碗で飯を食わせると、時々猫が
3両で売れますんで・・』