■ペリーが見た、足るを知る日本人
ペリーが来航したときまず驚いたのが、
美しい景色。
そして、下田に上陸した後の印象は・・
最下層の住民でも、簡素で清潔な木綿の
衣服をまとい、貧しさを苦にする様子もなく、
穏やかである。
他国で見られる、乞食の姿もなかった。
日本人は隣国の支那より優れており、
反逆精神はあるが勇敢で、親切で、
人情があり、好奇心に富み、娯楽好きだ。
そして、世界に類例のない礼儀正しさがある。
1326 「心と体の健康」
幸せな人生 「知足・足るを知る」
禅の教えに「知足」がある。釈尊入滅の夜に説かれた遺言
「遺教経」(ゆいきょうぎょう)にある言葉です。
「汝達 若し諸(もろもろ)の苦悩を脱せんと欲せば
まさに知足を観んずべし」
弟子たちよ、いろいろな苦しみ・悩みから脱したいと思う
なら、足るを知ることを観察すべきである。
「知足法は即ち是 富楽安穏(ふらくあんのん)の処なり
知足の人は地上に臥(ふ)すといえども 安楽なりとす」
足ることを知る教えは、豊かで楽しく穏やかな世界である。
足ることを知る人は、地面で寝るような暮らしをしていても
安楽である。
「不知足の者は 天堂に処すといえども
また意に称(かな)わず。
不知足の者は 富めりといえども而(しか)も貧し」
足ることを知らない者は、とても豪華な家で暮らしていた
としても満足しない。裕福であっても心は貧しい。
「知足の人は 貧しといえども而も富めり
不知足の者は常に五欲の為に牽(ひ)かれて
知足の者の為に憐(れん)みんせらるる
是を知足と名づく」
足るを知る人は、物はなくても心は豊かである。
足ることを知らない者は、常に五つの欲望に振り回され、
足ることを知る人からは哀れみの眼で見られる。
これを知足という。