■よく知ることわざの「下の句」
・「柔よく剛を制す」 ・・ 「剛よく柔を断つ」
・「天は人の上に人を造らず」 ・・ 「人の下に人を造らず」
・「早起きは三文の得」 ・・ 「長起きは三百の損」
・「男は度胸 女は愛嬌」 ・・ 「坊主はお経」
・「子どもは風の子」 ・・ 「大人は火の子」
(子どもは寒さに強く、大人は寒さに弱い)
1284 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「現代版/井の中の蛙大界を知らず」
井戸の中に、大きな蛙が住んでいました。
ある夜のこと、井戸の中に小さな蚊が迷い込んできました。
蛙は、久しぶりにごちそうにありつけると、大きな口を開けました。
食べられまいと、小さな蚊は、あちこち壁にぶつかりながら、
逃げ回りました。
小さな蚊は飛び回りながら、叫びました。
「蛙さん・・話を聞いてよ! 井戸の外はもっと大きな蚊もいるし、
もっと大きな蛙がいることをご存じ?」
自分より大きな蛙がいることを聞いた井の中の蛙・・
「その大きさは・・これくらいか?」とお腹を膨らませて尋ねました。
「そんなもんじゃありませんよ!」と蚊が言うものだから、
蛙はさらにお腹を大きく膨らませました。
「もっともっと大きいよ!」と蚊は言い続けた・・
蛙はますます大きく息を吸って、お腹を膨らませました。
すると蛙は、井戸の上部に向かって、ふわりふわりと上っていくでは
ありませんか。
生まれて初めて地上に出た蛙は、宙に浮いたまま、
地上の世界を見回し・・驚いた。
大地は広く、井戸の周りには、たくさんの牛が草を食べたり、
水を飲んだりしている。
驚きのあまり、お腹の空気がぬけてしまい、草原に落っこちてしまった。
蛙の背中に乗って、ちゃっかり地上に出た小さな蚊は、
空のどこかへ飛び去っていった。
さてさて蛙さん・・たくさんの牛の群れからどうやって逃れたか・・
それとも踏みつぶされてしまったか・・
その後の行方は、誰も分からずじまいでした。
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世間知らずを例えて「井の中の蛙」という。己の実力が何ほどかも知らず、己の器の大きさを見誤った経営者・・自らが描く大きな夢に向かってしゃにむに事業拡大・・
あげく、時代の変化に対応しきれずに倒産・・そんな悲劇を数えきれず見てきた私。分相応に「井の中の蛙」でいた方が、幸せだったかもしれない。