「ロコモ」という聞きなれない病気・・2014年3月20日 1159号
『食と健康/「ロコモは恐い病気』で取り上げている。
1274 【食と健康】 「ロコモと関節の病気」
四月は、じくじく雨の多い日が続いた。気圧や気温が下がり、
湿度が上がる季節になると、腰痛や関節痛を訴える人が多くなります。
介護を必要とする高齢者は、認知症や脳血管障害など、脳の病気が
原因の年寄に多いように思われがちです。
実際、一番多いのは「骨、関節、筋肉、神経」・・この四つの運動器に
いずれかの障害を持った人です。
老齢になって、この四つの組織のバランスが崩れると、内臓疾患を
含め、 体のあちこちに障害が起きてきます。
関節の病気とか、転倒による骨折れなどが原因で、寝たきりになる頻度が高まるのです。
関節は「あご・肩・ひじ・手首・指・股関節・膝・足首」などにあり、
各部位で様々な痛みが生じます。
とくに気をつけたい病気は「膝関節」・・膝関節は、人体で最も大きな
関節で、日常生活の立ち座り、歩行、階段昇降などに重要な役割を
します。
年齢を重ねるにつれ、全身の体重を支える膝関節のクッションの役割をする軟骨がすり減り、体重がかかるたびに骨同士がこすれ合って、
痛みが生ずるのです。
一般的には「変形性膝関節症」と「慢性関節リュウマチ」があり、
関節に水が溜まって痛みが続くこともあります。
そして、スポーツの怪我に多く見られる「半月板損傷」・・
この3つが膝の三大病といわれています。
■ 変形性膝関節症の主な症状
・朝起きたときや動き始めに膝がこわばる、動きにくい
・正座すると痛む ・膝に水が溜まる
・立ち上がるとき、階段を上がり下りするときに痛む
・痛みが続き、膝に腫れや熱感がある
■ 関節リュウマチの主な症状
・小さな関節から全身の大きな関節へ痛みが広がっていく
・関節が腫れ、水が溜まる
・関節の骨が破壊することもある
■ 無菌性骨壊死の主な症状
・関節が腫れ、水を抜いてもすぐ腫れてくる
・夜間、寝ていても痛い
・初期症状はレントゲンで分からず、骨がつぶれ徐々に変形していく
■ 半月板損傷の主な症状
・膝に痛みやひっかかりを感じる
・関節液がたまることもある
大阪府済生会中央病院/整形外科