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お酒と癌

飲んで顔が赤くなるのは東洋人


お酒に含まれるエタノールは、肝臓で

「アセトアルデヒド」という物質に変わります。

エタノールは消毒に使われるくらいで、
毒性は低いのですが、アセトアルデヒドには
発ガン性があります。


アセトアルデヒドは、酵素で酢酸に分解しま

す。しかし東洋人には、その分解酵素の遺

伝子に、変異を持つ人が多いのです。


飲んで顔が赤くなるのは、発ガン物質が体内

にたまっていることを示している証しです。



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【食と健康】 「お酒と癌」

年末の忘年会続きと、お正月のお餅とおせちで体脂肪が増え、
お腹がせり出してきたようだ。
お酒が大好きなのに・・お酒に弱い私。
生ビール一杯で顔が真っ赤っかになってしまう。


ところで、過ぎたる飲酒はたばこに次ぐ発ガン要因になるので、要注意。

食道や咽頭、肝臓や大腸などにできる癌のリスクを確実に高めます。

例えば、日本酒を毎日銚子4本飲む日本人の男性は、大腸がんになる
リスクは”3倍”になる・・

お酒が「百薬の長」になるのはせいぜい1合まで・・ビールなら中瓶1本程度です。
飲酒は、思ったよりはるかに大きな健康リスクを伴うのです。


数年前、某大学が女性を対象に、日常生活のリスクを大きい方から

順位をつけさせたところ、最も高いリスクと答えたのは原子力発電所で、2位は拳銃、 3位は食品保存料でした・・

たばこは8位、お酒は21位と、リスクに対する意識は、思ったより
低かったのです。

現実は、たばこのリスクが断然トップで、2位はお酒、3位は車の運転による事故でした。尚、食品保存料のリスクは27位で、一般に言われる
ようなリスクには当たらず、 日頃女性が感じている恐いリスクと、大きなズレがあるようです。

ガンになる原因のトップはタバコです・・たばこを吸わない人でも、
副流煙(間接喫煙)でガンになることは、よく知られている。

一方の飲酒によるリスクは、明らかに軽く見られている。


日本の社会は、欧米に比べて飲酒には寛大です。泥酔して電車の中で

眠りこける会社員など、西欧では見られない光景です。

白人はお酒に強い・・飲んで顔が赤くなる人は稀です。

アルコールで顔が赤くなるのは、東洋人にのみ見られる現象です。
世界の人口の約8パーセント、五億四千万人がこのタイプになります。


                                                                 中川恵一「がん社会を診る」

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